うつの傾向にある人は、インターネットの使い方にある独特な特徴が表れます。
特に顕著なのが、スマートフォンの使い方。
スマホは、使い方次第では仕事の効率化が図れるなどのメリットが生まれますが、長時間作業するとうつの傾向が高まるので危険です。
例えばあなたは、仕事から帰った後に夜遅くまでソーシャルゲームをしていたり、休日にダラダラと長時間スマホを眺めていたりしませんか。
もしそうならば、いつ何時うつになってもおかしくないと言っても過言ではありません。
実際に私も、スマホを触り過ぎてうつっぽくなったり、特に理由もなく不安に煽られたりした経験があります。
今回は、このようなネットの使い方はうつになる可能性があるということと、うつになるべくならないようにするための予防策についてお伝えします。
うつの傾向にある人のネットの使い方
インターネットの使い方が精神や心にどのような影響を及ぼすのかを調査した研究があります。
ミズーリ工科大学が216人の学生を対象に、1か月間追跡しながら研究したものです。
それによると、うつの傾向の強い人達とそうじゃない人達との間に、3つの違いが認められました。
さて、うつの傾向の強い人達は、どのようなネットの使い方をしていたのか、見ていくことにしましょう。
注意1:様々な動画やアプリを同時に見る
色々な動画やアプリを見ることは特に問題ないのですが、ポイントは、同時に行うという点です。
動画を見ながらマンガを読んだり、ゲームをしながらLINEを見たり、ツイッターでつぶやいたらゲームをやってまたメールをチェックしてツイッターでつぶやいたり…
など、マルチタスクが多かったのです。
うつの傾向にある人は、色々なことを次から次へと見たり作業したりしてマルチタスクになっており、1つのことに集中する時間が非常に短かったことが挙げられます。
注意2:保存先のファイルを複数使う
これは例えば、1つのUSBに複数のフォルダ分けをしてデータを整理するということではなく、ファイル共有サービスを複数利用して、色々な場所に様々なデータを保存するということです。
これをやってしまうと、どこに何が保存されているのか、頭が混乱してしまってうつになりやすくなるので注意が必要です。
また、データをアップロードやダウンロードしながら、他の作業をすることも、うつの傾向が高まる原因となります。
データを保存する時間が長いと、その時間がもったいないので、ついついメールやLINEをチェックしたりなどの他事をやってしまいますよね。
これもマルチタスクになるので良くないのです。
注意3:常にメールやSNSをチェックしている
うつの傾向の強い人達は、常にメールやLINE、ツイッターなどをチェックしていることが分かりました。
暇さえあればメールなどをチェックしたり、もっとひどい人達は勉強中や仕事などの作業中にメールやSNSをチェックしていました。
目の前の作業に集中できずにメールなどに気が散ってしまうことが、うつになりやすくなる原因なのです。
なぜうつの傾向が高まるのか
様々な作業を同時進行で行うと、集中力がなくなっていきます。
一つの作業に打ち込む時間が短くなればなるほど、うつっぽくなるのです。
うつっぽくなると私たちは集中力が維持できなくなるとも言えますよね。
ネットの使い方が最近変わった、ゲームをしたり動画を見たりSNSをチェックしたりなど、短時間に色々なことをやっているというようなことがあるのでしたら、要注意です。
精神的に凹みやすくなる、あるいは凹み始めていてそのようなことをやっている可能性があります。
勘違いしてほしくないのですが、マルチタスクをすると100%うつになるというものではありません。
うつっぽい傾向は、ネットの使い方に影響を受ける可能性があるということです。
スマホ自体が悪いのではなく、色々なことを短時間に見たりやったりすることが良くないのです。
メンタルをリセットする3つのポイント
①シングルタスクの練習をする
アプリや動画、ゲームなどを同時進行で行うマルチタスクが、うつになりやすくなるので、シングルタスクで行う訓練をします。
1回に1つのことに集中してそれを長く続ける、同時進行せずに1つずつ終わらせていくことが大切です。
1日のうち、どの時間帯にどれくらいの間確認するのかを決めます。
とある企業の調査では、メールのチェックを出勤後、昼食後、帰宅前の3回に分け、それ以外はメールを見ることも送ることも禁止にしたところ、仕事の効率がかなり上がったという研究があります。
メールやSNSをチェックするのは、1日に2~3回、1回につき15~30分などと時間を決めると良いでしょう。
メールやSNSのチェックを減らすと、メンタルが改善される可能性があるので、ぜひ試してみてください。
タイマーは、使いどころによってはプレッシャーになって逆に集中できないということもあるんですが、ここでは、シングルタスクの練習と割り切ってタイマーを使います。
例えば、30分間はこれ1つだけに集中しようと決めて、タイマーが鳴るまではそのことだけをやり続けるということをします。
時間設定は、あなたがなんとか集中できる時間が良いです。
無理に長く集中しようとすることは挫折の元となりますので注意してください。
最初は、30分くらいが丁度良いのではないでしょうか。
30分集中して10分休憩して、また30分集中して10分休憩して…というように、シングルタスクの練習だと思ってやってみましょう。
②週に4回以上瞑想をする
瞑想をすると頭がリフレッシュされ、集中力が上がります。
1日20分の瞑想を週に4回やると集中力が1.5倍上がるという研究もあります。
瞑想をする時は、呼吸に注目しながら深呼吸をすると良いでしょう。
5秒吸って、1秒息を止めて、10秒で吐くというように、呼吸に注目することにより、一歩引いて自分を見ることができて冷静になれます。
ただ、瞑想は1回行えばメンタルが元の状態に戻るかというとそういうわけではありません。
8週間ほど続けて行うと、だんだんと落ち着きを取り戻すというものです。
うつっぽさを無くすためには、瞑想を習慣化することが大切です。
③人の目があるところで作業する
私たちは、誰かに監視されていないと緊張感がなくなってダラダラと作業をすることになり、マルチタスクが発生しやすくなります。
そのため、誰かと一緒に作業をしたり、あえて人から見られる場所で作業することで、一つのことに集中できる場合があります。
「場合がある」と言ったのは、全ての人に対して当てはまるわけではないからです。
一人のほうが黙々と作業に集中できる場合は、人がいると返って集中力が散漫になるので注意しなければなりません。
一人だとどうしてもだらけてしまうという人は、たまにはカフェや図書館、公園などの人気(ひとけ)がある場所で作業すると良いでしょう。
まとめ
ネットの使い方がマルチタスクになっている人は、うつの傾向が高まるので、ネットの使い方を見直す必要があります。
うつの人は、後頭部から背中にかけて血流の流れが悪くなり、凝り固まっているそうです。
私も何回も経験していることですが、ネットでマルチタスクを数時間した後は、決まって後頭部から首、肩にかけてガチガチに固まっています。
これを放っておくと、うつになってしまうので、体の異変に気付いてメンタルをリセットすることを心がけています。
うつにならないための予防策としては、なるべくシングルタスクで行うようにすること。
そして、瞑想を習慣化することで、疲れているメンタルを徐々に回復させることができます。
また、他事をやろうとする欲求を抑えて、今やるべきことに集中すると自己コントロール能力が上がりますし、ストレスにも強くなりますので、そのためにもシングルタスクの練習が有効です。
最近ネットの使い方が変わったな、うつになりやすい使い方をしているなと気づいたら、シングルタスクの練習をして、マルチタスクを回避しましょう。
うつの傾向が表れるネットの使い方&3つのメンタルリセット術 まとめ
- 様々な動画やアプリを同時に見る
- 保存先のファイルを複数使う
- 常にメールやSNSをチェックしている
- マルチタスクにより集中力がなくなるから
- 色々なことを短時間にやると頭が混乱するから
- ①シングルタスクの練習をする
- メールやSNSを見る時間を決める
- タイマーを利用する
- ②週に4回瞑想をする
- ③人の目があるところで作業する
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