ストレスを発散させるため、あるいは不安を解消するために、お酒に頼ってしまうことってありませんか。
そんな人は、少しばかり注意したほうが良いかもしれません。
メンタル面が悪化していることに気づかない可能性があるからです。
もちろん、お酒そのものが悪いと言っているわけではありませんので安心してください。
ここに、メンタルが弱るとお酒の量が増える傾向にあるという研究結果があります。
7年間追跡調査した研究です。
今回は、その研究を元に、飲酒とメンタルの関係についてお話していきます。
百薬の長と呼ばれるお酒
少量のお酒は、少しの間メンタルを強くしてくれます。
どれくらいの量かというと、グラス1杯分。
体と精神はつながっていますので、お酒を少し飲んでモチベーションを保つことは悪いことではありません。
しかし、お酒で問題や不安が解決されるわけではないことを、あなたもご存知のはず。
ストレスが蓄積→それをお酒で和らげる→問題はそのまま→ストレスが蓄積→それをお酒で和らげる→…
というように、お酒を現実逃避に使ってしまうと次第に飲酒量も増えていき、終いにはアルコール依存症になってしまうかもしれないので注意しましょう。
ちなみに、お酒で気分が楽になる時間はどれくらいかと言うと、24時間以内にその効果は消えます。
毎日お酒を飲んでいる人は、メンタルも内蔵もボロボロになっていく可能性があるので、気をつけたほうが良いかもしれません。
飲酒とメンタルの関係
7年間の追跡調査
アルコールとメンタルの関係を調べるため、1293人の青年を対象に、7年間、普段の飲酒量とメンタルの状態を定期的にチェックした研究があります。
この結論を先に言うと、うつになると過度の飲酒をする傾向が高まりました。
メンタルが落ち込むほど、飲酒量が増えたのです。
理由は、先程述べたことと同じようなこと。
お酒を飲むことにより、一旦抑うつになって気分が良くなるものの、また元の状態に戻り、しかも問題は解決されていないので、また気分を改善したいとお酒に頼るようになってしまうからです。
飲酒がうつを悪化させるわけではない
もう一つ分かったことがあります。
それは、お酒を飲めば飲むほどうつになりやすいかというと、それはあまり関係がありませんでした。
つまり、お酒そのものがメンタル低下につながるわけではないということです。
メンタルが落ち込むとお酒の量が増え、最終的にアルコール依存症になりやすくなります。
しかし、飲酒量が増えれば増えるほど、メンタルが悪化するかというと、それはあまり関係がなかったのです。
飲酒に頼らずメンタルを安定させる方法
一番は運動
やはり、一番良いのは適度な運動です。
心拍数を上げてドーパミンを出すような運動を行うと、メンタルが向上します。
「運動なんて面倒くさいんですけど…。」
という場合でも、歩くことはできるはず。
ウォーキングなどのリズム運動を行うことで、気分をリフレッシュさせることができます。
また、腸などの内臓が揺らされて、モチベーションアップのホルモンが分泌されやすくなります。
精神的に疲れているときは、ぜひ軽い運動を行って、気分転換をしましょう。
瞑想・マインドフルネス
一日の最後に瞑想を行うと、荒ぶっていた心を落ち着かせることができます。
できれば、公園や森林などの自然の中で行うと、よりメンタルが向上するんですが、それはなかなか難しい場合が多いので、家の中でもOKです。
ただ、覚えておかないといけないのは、瞑想を1回行っただけでメンタルが良くなるというものではないということ。
1日数分で良いので、それを毎日続けて行うことにより、徐々にメンタルが上向きになっていきます。
温かいシャワー
やる気が出ない時や気分が落ち込んでいる時には、体温を上げてあげると良いです。
そうすることで交感神経が優位になり、モチベーションがアップします。
運動をすることで体温が上昇し、血流も良くなってドーパミンなどのホルモンも活発になるのですが、それが苦手という場合は、温かいシャワーを浴びるのがおすすめです。
特に、朝起きて、外が曇っている、あるいは雨が降っていて太陽が出ていない時は、温かいシャワーを浴びるのもありです。
ただし、注意しないといけないことがあります。
それは、夕方以降に温かいシャワーを浴びると、副交感神経が優位になって眠くなってしまうことです。
夕方以降のシャワーは、副交感神経が優位になるので、夜寝る前には、しっかりとシャワーを浴びたり湯船に使ったほうが、睡眠の質が良くなってメンタルも上向きになります。
このことは、『目覚めスッキリ!睡眠の質を上げるお風呂のベストタイミング』でお伝えしたので、合わせて確認しておきましょう。
まとめ
以前と比べて飲酒量が増えている場合は、もしかするとメンタルが悪化しているから増えているのかもしれません。
また、もしあなたの周りの人で、急に飲酒量が増えたという人がいたら、少し気を遣ってあげたほうが良いかもしれませんね。
お酒そのものがメンタルを悪化させるということではないようですが、メンタルが悪化すると飲酒量が増える可能性があるというお話でした。
やはり、気分を向上させたい場合は、運動が一番ですよね。
そんな激しい運動はしなくて良いんです。
街中や公園などをふらっと散歩するだけでも、随分と気分転換になります。
お酒を全否定するものではありませんが、メンタルを安定させるためにはお酒に頼るのではなく、軽い運動をするなど、生活習慣を見直してみましょう。
飲酒とメンタルの関係!うつ傾向が高まるとお酒が増える?! まとめ
- 少量のお酒はメンタルを強くする
- その効果は24時間以内に消える
- それがアルコール依存症になりやすい原因
- メンタルが悪化すると飲酒量が増える傾向にある
- 飲酒量が増えるとメンタルが悪化するわけではない
- メンタルの改善をお酒に頼ることが良くない
- 一番は運動
- 瞑想・マインドフルネス
- 温かいシャワー
参考文献