正しい努力は天才に勝てるのか?一万時間の法則のウソほんと

正しい努力は天才に勝てない?一万時間の法則のウソ
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凡人でも、正しい努力をすれば天才に勝つことができる、と昔は言われていました。

今でも、一万時間の法則といって、その分野で一万時間(1日9時間の努力で約3年)練習すれば、プロになれると信じられています。

しかし本当に、何に対しても一万時間練習すると、その道のプロに慣れるのでしょうか。

実は、最近の研究において、一万時間の法則はウソなのではないかという研究結果が出ています。

正しい努力が天才を上回るかというと、そういうこともあるかもしれないが、必ずしも練習を積み重ねれば良いとは限らないということです。

それもそのはず、全ての人に一万時間の法則が適用されるのであれば、例えば生活費のためという理由で、やりたくもない仕事をしている人たちも、一万時間続けていれば、プロレベルまで成長できるということですよね。

ところが、実際はどうでしょうか。

若い頃は成長意欲バリバリで働いていたけど、年を重ねるにつれ、魅力が感じられない人になっていくように感じます。

一方で、メキメキと成長していき、多大な成果を上げている人たちもいることは事実です。

この人たちの違い、それは単に努力や練習量だけでは説明できませんよね。

そこで今回は、努力が報われない理由と、その道のプロになるための正しい努力の方法についてお伝えします。

目次

一万時間の法則とは?

一万時間の法則とは

エキスパートになる努力の時間

一万時間の法則とは、地道に練習を重ね、一万時間達成したころにはその道のプロになっている、という指標のことです。

アメリカのミシガン州立大学(アンダース・エリクソン氏)が1993年に発表した論文を基に、マルコム・グラッドウェル氏が書いた本により、一万時間の法則が有名になりました。

この頃から、正しい努力は天才を上回るとされ、練習至上主義・努力至上主義が生まれるきっかけとなったのです。

最近の研究では覆っている

一万時間練習したのであれば、誰でもトップレベルのスキルを身に付けて有名になれるはずなのに、いくら練習してもなれない人はたくさんいます。

しかも、天才(元々才能がある人)は、凡人よりも練習量が少ないことまで判明したのです。

アメリカのケース・ウェスタン・リザーブ大学の研究では、レベルの高い一部のバイオリニストとそこそこ上手いバイオリニストたちの練習量を比べたところ、レベルの高いバイオリニストの人たちの方が練習量が少なかったことが分かっています。

これはもちろん、全然練習をしなくて良いというものではありませんが、努力よりも才能を重視した方が良いということが言えるでしょう。

正しい努力をしても天才には勝てない?!

正しい努力でも天才には勝てない?

努力の影響はたった26%

実は、1993年の論文でさえも、成功するためには、才能が52%で努力が48%と言われていました。

つまり、正しい正しくないに限らず、努力だけでは何ともならないということです。

そしてそれ以降の研究では、成功に対する努力の割合はもっと減ってきています。

アメリカ合衆国のプリンストン大学が2014年に行った研究では、練習量が重要かどうかは、ジャンルによることが分かっています。

成功に練習量が占める割合
  • 格闘ゲーム
    26%くらいの練習量が影響する。格闘ゲームのトップレベルの人たちは、もともとゲームが得意だった。
  • 音楽(ミュージシャンなど
    21%くらいの練習量が影響する。
  • 勉強
    4%くらいの勉強量が影響する。勤勉かどうかは、集中力や心肺機能など、他のことが作用している。
  • 専門職
    1%くらいの努力が影響する。その職で活かせる素質を持っていないと、努力しても無意味。

正しい努力を求めることも大事なんですが、それよりも集中力を上げたりやる気を出したり健康管理をしたりなど、他にも大事なことがあるので、練習至上主義・努力至上主義になることは、やめるべきですよね。

実はあなたも天才

正しい努力を求めるよりも、そのジャンルが自分に合っているかどうかを確認する方が、よっぽど重要です。

例えば、嫌々やる仕事でプロレベルになって成功できるわけがありませんよね。

もしイヤな仕事でも一万時間やれば成功できるということであれば、全員10年も経験すれば、成功者になれるのです。

ところが、現実はどうでしょうか。

上手くいっている人たちは極わずか、というと言い過ぎかもしれませんが、納得いかない人生を歩んでいる人の方が多いですよね。

これは、自分の才能を生かせるジャンルで仕事ができているかどうかの違いなんです。

他には、人間関係や集中できる環境にあるかどうかなどが関わってきます。

何のために仕事をしているかわからない、と感じているのであれば、それは自分の才能を活かしきれていない可能性があります。

自分に合うジャンルを探してそこにどっぷり浸かることで、誰でも天才になることができるのです。

もちろん努力は必要

もちろん努力は必要

同じくらいの才能を持っている二人

もし同じくらいの才能を持っている人が自分の他にもいて、その人の方が努力していたら、間違いなくその人が勝ちます。

今までの話を聞くと、練習なんて意味ないじゃんと思うかもしれませんが、そういうことではないんですよね。

例えば、努力と才能の割合が3:7だとすると、努力だけでも30%は成功する確率があるというわけです。

その努力を怠ると、成功確率は7割、失敗する確率が3割ということになります。

実際には、他の要素も関わってくるので、単純に考えるとですけどね。

自分の得意分野や才能を活かせる分野で、練習できているかどうかが、プロレベルになるカギになります。

正しい努力の方法

1993年に一万時間の法則の中身について発表したエリクソン氏は、練習の量よりも質の方が大事ということも言っています。

日々、何気なくタスクをこなしているだけ、反復練習をしているだけでは、トップレベルになることが難しいということです。

もし、成長を加速させるのであれば、自分の限界を少しはみ出すことをすると良いでしょう。

それが、正しい努力の方法です。

例えば、必要なのに習得できていない技術に挑戦したり、壁を感じることに挑戦したりなど、自分の限界を少しだけ突破できることをやり続けます。

その挑戦の繰り返しが、超一流になるために必要な正しい努力の仕方なのです。

まとめ

正しい努力を求める前に、そもそもその分野が自分に合っているかどうかを確認することが必要不可欠です。

自分の才能や特徴を活かせないことを、何十年と続けていても、いつまで経ってもトップレベルには到達できませんよね。

そのため、自分は何が得意で何が不得意なのか、自己分析をする必要があります。

そして、自分の特徴を活かせる分野で自分の限界に挑戦し続けることが、正しい努力の方法なんです。

一万時間の法則のが全くのウソかというと、そういうことではありません。

似た才能を持っている者同士では、練習や経験を重ねている人の方が有利だから。

ただし、単なる反復練習や、嫌々やっている仕事・自分が不得意な分野では、練習量は意味をなさないということですよね。

自己分析で自分の得意分野を見つけて、そこで自分の限界を少しだけ突破することに挑戦し続けることで、超一流になることができることでしょう。

正しい努力は天才に勝てるのか?一万時間の法則のウソほんと まとめ

一万時間の法則とは?

  • エキスパートになるために必要な努力の時間
  • 最近の研究において、その概念は覆っている

正しい努力をしても天才には勝てない?!

  • 努力の影響は数%~30%程度
  • 自分に合う分野で挑戦することで天才になれる

もちろん努力は必要

  • 同じくらいの才能を持っている二人では、経験量が勝敗を決める
  • 自分の限界を突破する練習が正しい努力の方法である

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