小学生の時、読書の目的って何だろう?本を読む意味ってあるのかな?と疑問に思いながら読書感想文を書いていました。
そんなことを考えながら書いた読書感想文は、良い評価を受けることなく、秋の国語の成績はガタ落ち。
本を毛嫌いするきっかけになりましたね。
私たちって、読書する目的を学校で教わらないじゃないですか。
それなのに本を読んで感想を書けと強制してくる…。
読書の目的や方法を知らないのに、読書する習慣が身に付くわけがないですよね。
なぜ本を読む必要があるのか、読書の目的や大切さを学校教育では教えるべき、と思います。
読書の大切さを知ったのは、社会人になってから。
本の読み方が書いてある本を数冊読んで、読書の素晴らしさが理解できました。
しかも、読書の素晴らしさだけではなく、読書しない人は、する人に比べて脳の老化が早くなる可能性があるというような内容が書かれた本が、いくつもあったのです。
そこで今回は、学校では決して習わない、脳を枯らさないために知っておくべき読書の目的についてお伝えします。
読書しない人の結末
情報に支配されることになる
本を読まない人は、知識や教養が身に付かないので、情報の正誤の区別ができなくなります。
そのため、情報に振り回されたり支配されたりして、余計な不安を生んでしまうのです。
最悪の場合、他人に騙されたり煽られたりして、大金を失うことにもなりかねません。
そのような人たちを、情報弱者といいます。情報弱者は、情報に振り回されて思い通りに人生を生きることができずに、一生を終えてしまいます。
固定観念ができて視野が狭くなる
様々な知識を取り入れようとしないため、自分の考え方が固定されてしまい、物事を一つの方向からしか見ることができなくなってしまいます。
そうなると、他人の意見を聞き入れることに抵抗を感じるため、頑固になってしまうのです。
これは、脳が枯れる原因ですよね。
あなたの周りにも、人の意見を聞くことなく、自分が一番正しいと言って、意見を押し付けてくるような人はいませんか。
しかも、最終的には「最近の若者は…」などと言って、自分の非を認めようとしない。
なるべくミスを少なくするため、物事は本来、多角的に見て色々な解釈をするべきであり、本から色々なことを学ぶ必要があるのです。
一生感情に振り回される
本を読まない人は、共感力が養われないんですよね。
その結果、自己中心的な考え方をして、物事を正しくとらえることができなくなります。
そうなると、当然他人の意見との衝突が生まれますが、なかなか思い通りにいきません。
相手をコントロールすることは不可能だからです。
でもそのことに気づかず、自分の中でイライラや劣等感、葛藤といった感情がいくつも沸き起こり、感情に振り回されることになってしまいます。
本を読まない人は、冷静さを失ってしまうのです。
読書する5つの目的
情報ではなく知識・教養を身に付けるため
情報とは1年経ったら古くなるもの、知識とは10年経っても色褪せないものです。
例えば新聞。新聞に書かれている内容は確かに新しいかもしれません。
しかしそれが、10年後にも役立つかというと、ほとんどの場合過去のものとして取り扱われますよね。
つまり、新聞に書かれている内容は情報なのです。
一方、本に書かれている内容はどうでしょうか。
中には時事ネタとして一時的に使える内容しか書かれていない本もありますが、ほとんどの場合、ノウハウやスキルを身に付けるための知識が埋め込まれています。
土台となる基礎知識がないと、情報を活かすことができないんですよね。
知識を積み上げていって、情報を様々な角度から分析し、今の自分に必要なものは何かを判断するためにも、本を読む必要があるのです。
他人の経験を自分のものにするため
本には、その人の成功事例や失敗事例が書かれているものもあります。
例えば、あなたが起業してビジネスを立ち上げようとしたとき、何も勉強せずに一人でゼロから行おうとすると、ビジネスが軌道に乗るまでに相当の時間を要することでしょう。
しかし、本を読めば、無駄な試行錯誤を省いて、成功まで近道することが可能なのです。
人の経験を聞こうとした場合、たいていは食事に誘ったりしてお金も時間もかかりますが、本はたった1,500円程度で直接聞く以上の内容を習得でき、しかも場所も時間も自由に選択できる便利アイテムなのですよ。
ライバルに圧倒的な差をつけるため
私たち日本人の半分は、本を読む習慣を身に付けていないんですよね。
文化庁が行った2013年の世論調査によると、日本人の47.5%は本を1冊も読まず、日本人全体の年間読書量は、12.3冊(月に1冊程度)という結果が出ています。
雑誌や漫画を除く書籍を、1か月におおよそ何冊読むか。
- 1冊も読まない…47.5%
- 1~2冊…34.5%
- 3~4冊…10.9%
- 5~6冊…3.4%
- 7冊以上…3.6%
つまり、月に7冊(1週間に2冊くらい)読むだけで、日本人の上位4%に入ることができるということですよね。
ほとんどの人が本を読まないということは、周りの人達に知識の差を広げるチャンス。
何か議論する場面に出くわしたり、説得しないといけないことが発生したりしたときに、本で得た知識が役に立ってあなたが優位になるのです。
不安やストレスを軽減するため
脳の扁桃体が興奮状態になると、不安が発生しやすくなります。
やることがたくさんあったり、一度にたくさんのものを処理しようとしたりすると、扁桃体が興奮してしまうのです。
扁桃体を落ち着かせるためには、脳に言語情報を入れること。
そのためには、本を読むかオーディオブックを聞くことが良いのです。
また、不安やストレスは、たいていの場合、まだ問題を解決していなくても、解決策を知っただけで軽減されます。
本には、色々な問題や悩みに対する解決策を記してあるものがほとんどです。
不安やストレスを軽減するためのものとして、読書を活用するのも良いですよね。
脳を枯らさずに一生成長させるため
脳科学の研究によると、20歳以降も脳細胞は分裂して成長し続け、40歳前後で脳の機能がピークに達します。
その後も、脳の部位によっては成長するところもあり、なんと90歳になってからも脳の一部は成長するのです。
ただ、勉強も何もせずに生きていては、脳が成長するどころか、退化していってしまいます。
アメリカのラッシュ大学の研究では、読書は高齢になってからの精神的退化を32%遅らせ、一方、頭を使っていない高齢者は精神的退化が48%加速することが分かっています。
読書の習慣を身に付けていないのに、高齢になってから読書することは難しいので、今のうちに読書の習慣を身に付けておきたいところですよね。
年をとった時に、若者から、あの人はいない方がマシなどと思われないようにするためにも、読書する癖を身に付けておきましょう。
実用書と小説のそれぞれの目的
実用書を読むときと小説を読む目的は、それぞれ違います。
実用書の目的は、知識や教養を身に付けるため。一方、小説を読む目的は、共感力を鍛えるため。
小説には、主人公と主人公を取り巻く人たちの心情が描かれていますよね。
しかも、情景が想像できるように、言葉の表現がかなり豊かです。
そのため、小説に出てくる人物に自分を投影させて共感力を鍛えることができますし、感受性が豊かになるのです。
その点、実用書で共感力を鍛えるのは難しいかなと。
なぜなら、問題や悩みを解決するための内容が書かれていることがほとんどだからです。
実用書は知識や教養を身に付けるため、小説は共感力を鍛えるためということを念頭に読書すると、より読書が捗りますよ。
まとめ
読書をする時、目的を考えて本を読むのと、何も考えずに読むのとでは、学習に大きな差が開きます。
本は、読んだだけでは覚わらないんですよね。
本の内容を自分のものとするにはコツがあります。
- 今抱えている問題や悩みの答えを探す
- 自分が知らない新しい知識がないか探し、今の生活にどう活かすか考える
- 目次を見て、一度その内容を想像してから読む
3つ目については、自分が想像したことと違う内容が書かれていると、知識が定着しやすくなります。
『やる気持続のコツ!2パターンで分析するモチベーション』にも記載しましたが、私たちのほとんどは、問題解決型です。
つまり、読書するとき、問題を解決するためにはどうしたら良いかを探しながら読むと、モチベーションも上がり、知識も定着しやすくなるのです。
さて、ここまで読書の目的についてお話してきましたが、そもそも読書する習慣が身に付いていないと、読書する気になれなかったり、本を開いただけで疲れてしまうなどということもありますよね。
その場合は一度、『読書が疲れる、そんな初心者でも習得できる本を読む習慣』をご覧ください。
読書の目的を知り、本を読む習慣を身に付けるために必要なことを知ったあなたは、読書することが楽しくなります。
そして、ライバルや周りの人たちに差をつけ、あなたの思い通りに人生を楽しみましょう。
本を読まない人は脳が枯れる?!読書する本当の目的 まとめ
- 情報に支配されることになる
- 固定観念ができて視野が狭くなる
- 一生感情に振り回される
- 情報ではなく知識・教養を身に付けるため
- 他人の経験を自分のものにするため
- ライバルに圧倒的な差をつけるため
- 不安やストレスを軽減するため
- 脳を枯らさずに一生成長させるため
- 実用書は知識や教養を身に付けるため
- 小説は共感能力を鍛えるため
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