吉沢亮さん、杉咲花さん主演の映画、「青くて痛くて脆い」。
9月3日の木曜日、朝ベッドから起き上がったら、なぜか急に人間関係のドラマを描いた映画を観たくなって…
近くの映画の上映予定を確認したところ、「青くて痛くて脆い」という映画が目にとまりました。
上映時間は、今から約2時間後、近くの映画館までは約40分で行けるので、今からでも支度して行けば十分に間に合う時間です。
「青くて痛くて脆い」がどのような映画なのか全く知りませんでしたが、せっかくなので、この映画を観に行くことに。
そこにはちょうど、私にも身に覚えがある人間関係が描かれていました。
この映画の中で描かれていた人間関係は、現実的に私達の周りでもよく起こりうることではないかなと思います。
特に、主人公の田端(たばた)という人物像から得られる教訓は、ほとんどの人に通じるものです。
そこで今回は、主人公である田端の視点を中心に、私達が人と接する上で気をつけるべきことについてお伝えします。
- この感想は、あくまで私が感じたことであり、ここでお伝えする解釈が全て正しいというものではありません。
- 原作は読んでおらず、映画の情報も知らないまま観ていますので、あくまで映画の個人的な感想となります。
- ネタバレを含んでいますことをご理解ください。
目次
登場人物など
ネタバレになりますので、アコーディオンで内容を隠しています。
気になる情報については、その部分をタップして御覧ください。
なお、注意事項にも記載しましたが、これらの解釈が全て正しいものではないことをご了承ください。
主な登場人物
【田端 楓(俳優:吉沢 亮さん)】(タップして開く)
この物語の主人公。映画の主人公としては珍しく、悪役。
「人に不用意に近づきすぎず、誰かの意見もなるべく反対しない、そうすれば人を傷つけないし結果的に自分を守ることができる」
という“なりたい自分”を持っている。
人を毛嫌いする傾向にあり、特に自意識高い系の人たちを鈍い人間と見下していた。
そのため、一人ぼっちになることが多い。(前川という友人はいるし、バイト先の人とも当たり障りなく接してはいる。)
食堂で秋好に声をかけられ、最初はなるべく遠ざけようとしていたが、秋好の熱意にあてられ、2人で「モアイ」を創ることに。
そして、次第に秋好に好意を抱くようになる。(本気で好きかどうかは映画からはわからなかった。)
最終的には、変わっていってしまう秋好に、嫉妬、裏切り、憎悪、反感など様々な負の感情を抱くようになり、「この世界」を取り戻すために事件を起こして復讐してしまう。
しかし、結局は“なりたい自分”とは逆のことをしてしまい、復讐したことを後悔することになる。
自分の考えが歪んでいたことに気づいたのは、後悔した後の話。
【秋好寿乃(俳優:杉咲 花さん)】(タップして開く)
自己主張が強く、空気を読まない発言を連発するため、周りの人たちからも距離を置かれる女子学生。
そのため、一人ぼっちになることが多い。
「全員が武器を一斉に下ろせば、この世界から戦争はなくなる」と本気で信じており、
「なりたい自分になれば世界は変えられる」という“なりたい自分”を持っている。
世界を変えるために田端とともに「モアイ」を創り、「モアイ」の代表となるが、どんどん変わっていく自分(秋好)と変わろうとしない田端との間に溝ができてしまう。
最終的には、「モアイ」を自ら解散させてしまう。
大学院生の脇坂と1年ほど付き合う。
【脇坂(俳優:柄本 佑さん)】(タップして開く)
大学院生で、なんのために今研究しているのか、現実と葛藤しているときに「モアイ」という存在を知る。
そして、「モアイ」の活動が素晴らしいものだと感じて、もっとたくさんの人達を集めるべきと、田端と秋好に助言。
実際に脇坂の活躍によってたくさんの人達が「モアイ」に集まることになる。
しかしそのことが原因で、田端は秋好と「モアイ」から離れていってしまう。
脇坂に悪気はないが、結果的に田端から秋好と「モアイ」を奪ってしまった張本人。
でも実は、いい人。
秋好とは1年ほど付き合う。
【前川董介(俳優:岡山天音さん)】(タップして開く)
田端の友人で、田端と同じく自意識高い系の人たちを毛嫌いしている。
「モアイ」に集まっている人たちのほとんどは自意識高い系の人たちであり、「モアイ」のことを快く思っていない。
そのため、田端とともに「モアイ」を潰すべく、悪事を働いている現場を捉えて証拠とするため、「モアイ」に潜入する。
しかし、「モアイ」の人たち、特に幹事のテン(天野巧)と接していくうちに、「モアイ」はそこまで悪い集団ではないのではないか、ということに気づく。
田端が「モアイ」を潰そうとする行為について、やりすぎではないかと思うようになるものの、友人を裏切るようなことはできず、板挟みに。
潜入捜査をして、田端と情報共有はしたが、それ以上、田端を手助けすることはなかった。
ポン(本田明美)に好意を抱いている。
【本田朝美(俳優:松本穂香さん)】(タップして開く)
通称ポン。前川董介のゼミの後輩で、「モアイ」の幽霊部員。
田端や前川の行動を次第に怪しむようになり、結果的に「モアイ」のスパイ的な役割になる。
(が、田端や前川が悪巧んでいる情報を「モアイ」に漏らすことはなかった。)
寝たフリがうまく、飲み会などで酔って寝たフリをして、田端と前川のやり取りを盗み聞きしていた。
最終的には、「先輩たち最悪ですね。」と、田端と前川と距離を置くようになる。
「勉強している時も、人と話している時も、酔っ払っている時も、それぞれ違うように見えるけど全て同じ自分」
と、人は場面に応じて演技しながら生きていることを悟っている。
彼氏はいるが、遠距離恋愛であり、前川と一晩の過ちを犯してしまう。
【天野 巧(俳優:清水尋也さん)】(タップして開く)
通称テン。
「モアイ」のNo.2になった男で、かなりのやり手であり、「モアイ」を破滅させる根本的な原因を作ってしまった張本人。
代表は秋好だが、モアイを動かしているのは、事実上テンである。
たくさんの人達と連絡の交換をすることは得意とするものの、その後の人間関係を長く保ち続けるのは苦手という、超外向的なタイプの人間。
「モアイ」所属の大学生が、就職活動で内定を得られやすくするため、様々な企業とイベントなどをコラボする。
一方、個人情報には疎く、集めた学生のアドレスを企業へ横流ししていた。
この行為について、テンは悪気があってやったわけでなく、少しでも「モアイ」のメンバーの就職が有利になればと思いやっていたこと。
しかし、本人たちの許可なくやっていたため、田端がそれを「悪事を働いている証拠」としてSNSにアップして炎上、「モアイ」を破滅させることに。
恋愛に関して、「テンは、気に入った女性を片っ端から口説いてお持ち帰りしている」という悪い噂が広まっていたが、実は、恋愛下手で失敗ばかりである。
【川原理沙(俳優:茅島みずきさん)】(タップして開く)
田端のバイト先の後輩であり、田端と同じ大学の1年生。
「モアイ」から勧誘を受け、入ることを悩んでいたが、結局部員になることにした。
自意識高い系の人たちは好まないが、「モアイ」の活動そのものを嫌っているわけではない。
自分の考えを上手く表現できず、相手に合わせられないことに悩んでおり、比較的誰とでも仲良くれるポン先輩のことを少し羨ましく思っている。
「また自分よがりな発言をしてしまった…。」という後悔する一面も。
最終的には、解散してしまった「モアイ」を、新しい「moai」へと生まれ変わらせた部員の一人となる。
【西山瑞希(俳優:森 七菜さん)】(タップして開く)
不登校の中学生で、担任の先生からは「勉強ができないお前は、社会に出たら役立たずの人間になる」と酷いことを言われた可愛そうな少女。
学校に行く代わりに福祉施設で勉強や音楽の活動をしていた。
初期の「モアイ」が瑞希のいる福祉施設でイベントを行った時、瑞希は田端と秋好に出会う。
瑞希は田端に、イベントの空き時間に勉強を教えてもらっていた。
担任の先生から役立たず呼ばわりされたことを田端に話したところ、
「先生の言うことが正しいのであれば、世の中の大学生なんてほとんど皆役立たずだし、今の俺も役立たずだよ。」
と、気にする必要はないと諭され、田端のことを信頼するようになる。
そして、田端のことを親しみを込めて「役立たずのおにいさん」と呼ぶようになる。
中学卒業後、バンド活動をメインで行う傍ら、学業にも励み、高校認定試験を受けることを決意する。
その他
【「モアイ」とは?】(タップして開く)
「なりたい自分になって世界を変える」をスローガンに、田端と秋好が創った秘密結社。
秘密結社とはいっても、大学にある1つのサークルである。
初期のモアイは、田端と秋好が待ち合わせをするための口実に過ぎず、瑞希のいる福祉施設で小さなイベントを行う程度のものだった。
脇坂が介入してからは、部員数が一気に増え、活動の幅が広がっていった。
そしていつしかモアイは、「田端と秋好の待ち合わせ場所」から「大学生の就職が有利になる場所」へと変わっていき、自意識高い系の人たちが集まるようになっていった。
そのことを秋好は、「世界を変えるための一つの手段でありステップとして必要なもの」と捉えていたが、田端は「世界を変えるとは別の行動で、結局秋好は世界を変えるのは諦めた」と捉え、田端の歪んだ世界ができあがってしまう。
初期のモアイは全く人気がなかったが、たくさんの部員が集まり、テンが仕切るようになったモアイは、宗教チックで怪しい集団という印象を持たれ、部外者からは嫌われていた。
モアイは、田端と秋好の手によって創られ、脇坂やテンの行動によって変化していき、それを田端が炎上させて壊滅状態にし、秋好が自らモアイ解散の宣言をすることとなった。
解散後のモアイは、川原たちの手によって新しく「moai」へと生まれ変わる。
ちなみに、モアイという名前は、秋好がサークル名を考えている時に、たまたま田端が着ていたシャツについていたモアイのマークが目に止まり、つけられた。
【「この世界」とは?】(タップして開く)
田端が、秋好と2人で楽しくサークル活動をしていた頃の思い出のことで、初期のモアイのこと。
一言でいうと、田端の偏見や固定観念の塊でできた歪んだ世界。
田端は、「秋好はこの世界から死んだ。」と言っているが、秋好は実際に物理的に死んだわけでなく、田端が思い描いている2人だけの楽しい世界から秋好が去っていってしまったことを指している。
秋好がこの世界から去っていったと田端が感じた一番の原因は、秋好と脇坂が付き合い始めたこと。
この事により、嫉妬や反感、憎悪、喪失感、後悔など様々な負の感情が田端の中に芽生え、「結局秋好は、自分を利用してモアイを創っただけなんだ。」と更に偏見を抱くようになった。
しかし、秋好はこのことを否定しない。
彼女には、田端を利用した感覚は全くなかったが、結果的に田端を利用したことになってしまったことを否定できなかった。
秋好は、田端のことを大切に思っていたが、去っていく田端を無理に引き止めることはしなかった。
秋好は、田端がこの世界を大事に思っていることに気づいたとき、「正直気持ち悪い。」と話している。
田端は、この世界を自分の中に持ち続けたために、自分自身が変化することを恐れるとともに、次第に変わっていく秋好たちを憎み、最終的に全て人のせいにし、“なりたい自分”とは逆のことをして後悔することとなる。
誰しもが変化することに抵抗を感じる
歪んだ世界観
私達は皆、人それぞれ考え方や感じ方が違いますよね。
つまり、みんな色々な観念を持って生きているということです。
そしてそれが、固定観念となり、偏見が生まれ、人と衝突する原因となります。
青くて痛くて脆いの登場人物たちも、例外なく固定観念を持っています。
- 田端は「この世界」という歪んだ世界観を持ち続けたために復讐し、
- 秋好は世界を変えるために色々な手段を選ぶのは当然と思い、
- テンは就職に有利なことなら情報を流しても構わないと行動して問題になり、
- 瑞希の担任の先生は勉強できないやつは役立たずになると瑞希に自分の考えを押し付けようとする
これらはみな、一人ひとりの観念が違うからこそ起きる衝突なんです。
「変わりたくない」=人間らしさ
田端は、自分が変わることを拒み、周りの人達が変わっていくことを恐れて否定していました。
でもこれは、とっても人間らしいことで、田端を非難することはできません。
私達の脳は燃費が悪く、なるべく何もしたくない、変わりたくない、考えたくないという怠け者の性質を本能的に持っているからです。
じゃあ、その本能のままに何もしなくてもいいかというと、それは違いますよね。
本能に打ち勝って、自分を変えていかなければ現状を変えられることはできませんし、秋好が言うように世界を変えることもできません。
一歩でもいいし、半歩でもいいので、自分を変える努力をすることが大切です。
「外野」の人間にならないために
ここでいう外野とは何かというと、例えばボクシングの試合で、リング外から野次を飛ばすような人たちのことです。
リングに上がっていないので、「自分だったらここでパンチ打つのに」などと、いくらでも空論を言えますよね。
でも、実際にリングに上がったらどうでしょうか?
プロボクサーが相手なら、おそらく1秒も立っていられないでしょう。
それこそ、「あれだけ偉そうに野次を飛ばしていたのに、全然ダメじゃん」と非難を浴びることになります。
映画の中で、川原は、モアイに加入するかどうか悩んでいましたが、
「何も知らないのに、文句や野次だけ飛ばして行動しない外野の人たちのように、ダサい人間はなりなくない」
という思いから、モアイに加入する決断をしました。
一方田端は、自分を変えようとせず、変わっていく周りの人たちを批判し、外野の人間となってしまいます。
先ほども書きましたが、誰でも変化することに恐怖を感じますし、できればそのままでいたいと本能的に思うものなんです。
でも、それではいつまで経っても、現状を変えられないですよね。
なので、変わろうとしている周りの人たちを否定したり排除したりしようとせず、昨日の自分よりも一歩でも半歩でも、ほんの少しでもいいから、自分を変えるための行動を少しずつ取ることが大切です。
妬みから怒りが生まれ復讐へ
嫉妬や妬みから怒りが生まれる
私たちは、侮辱を感じると怒りの感情が発生します。
そして、この時にどう対処するかで、その後の人間関係が決定づけられるんです。
田端は、秋好と脇坂が付き合い始めたことを知った時、おそらく嫉妬や後悔(自分が秋好に対して行動を取らなかった後悔)が生まれたはずです。
「結局秋好は、自分を利用しただけなんだ。」
という、事実に反した曲がった意見を持ち、侮辱を感じる原因となってしまいました。
脇坂に対しては、「モアイを乗っ取りやがって」という逆恨みを抱いていたかもしれません。
自分を変えようとせずに周りを受け入れなかった自分(田端)が悪いのに、それを相手のせいにしてしまうので、嫉妬や妬み、恨み、侮辱といった負の感情が発生します。
そしてそれが溜まると、怒りに変わって復讐したくなるんです。
なぜ怒りが発生するのか…、たいていの場合、「何かを変化させたい」という思いが根底にあるからです。
田端の場合も、例外なくそうでしょう。
本当は自分を変えたかったのに変えようとしなかった、そしてそれを人のせいにしてしまった。
私たちは、田端のようにならないよう、怒りが発生した場合は、何を変えたいと思っているのか分析し、理解することが大切です。
お前なんかに出会うんじゃなかった
これは、映画の終盤に、田端が秋好に向かって吐いた言葉です。
でもこれ、一番言っちゃいけない言葉ですよね。
そんなこと言うんだったら、秋好だって
「田端なんかに声をかけるんじゃなかった。信用して声かけたのに…。」
と後悔してしまいます。
(映画ではそこまでのことは話していませんでしたが。)
お金を騙し取られたとか、罠にかけられたとかならわかりますが、今回の場合、ほとんど田端の責任です。
それを人のせいにして、相手を傷つけるような暴言を吐くのはよくない。
田端も秋好も学生なので、若気の至りですけど…。
抱いている怒りをそのまま相手にぶつけてしまうと、悪い結果が100%起きてしまいます。
ですので、怒りの原因を分析して、それを何か挑戦するためのエネルギー源に変えることが大切です。
復讐した後に残るのは後悔と無気力
田端は、モアイを潰す復讐をして、見事それを達成しました。
しかし、その後に残ったのは、後悔と無気力だけ。
怒りをそのまま相手にぶつけて発散させると、無気力状態となります。
このことを、「レジグネーション」といいます。
田端は、見事それにハマりましたね。
このレジグネーションをなくすためには、怒りの矛先を向けた相手との和解が必要です。
田端もそのことに気づき、秋好に謝ろうとしたところで映画は終了となりました。
まぁでも、あれだけひどいことをしたので、1回謝っただけで許してもらえることはないでしょうね。
徐々に和解していくことが望まれます。
利用し合って生きる、それでもいいんじゃない?
「利用し合って生きる、それでもいいんじゃない?だってその時は必要とされていたんだから。」
脇坂が、レジグネーション状態になっている田端へかけた言葉です。
脇坂って意外と暖かい人だなと、この時に感じました。
「結局自分は秋好に利用されただけなんだと思って、それで悔しくて炎上させた。」
ということを、田端が脇坂に自白した時、脇坂は「最低だね。」と言いつつも、そのようなセリフを言って田端を非難せずに受け入れました。
ここでもし、脇坂が怒って田端を傷つけたら、田端は居場所がなくなり、人生を棒に振るところだったでしょう。
田端は、恋敵である脇坂に救われる結果となりました。
さてさて、利用し合って生きていることに、なんだか実感湧きませんか。
私は結構、思い当たる節があるなと思いまして。
もちろん、故意に利用してやろうと思って接することは全くありませんが、結果的に利用した感じになってしまったなと、申し訳なく思うことがあります。
そしてそれが、後悔というキズ跡として、心の中に残ってしまう。
でも、脇坂の言葉を聞いて、
「あぁ、そっか、その時は必要としていたから、そこまで気にする必要はないか。」
と、少し心が軽くなりました。
まぁ、私の場合、体質的に相手を利用するよりも、相手から利用される(と感じる)ことの方が圧倒的に多いんですけどね。
あまり「一期一会」という言葉は好きではないんですが、たまには一期一会として考えるのもありかなと思いました。
所感・教訓まとめ
「青くて痛くて脆い」を観ている時、感動しながら観ていたかというとそうではなく、正直イライラしながら観ていました。
それはなぜか…。
もちろん、映画の内容や俳優さんが悪いということは全くありません。
イライラの原因は、田端の人物像にあります。
私と性格がだだかぶりしていたんですよ。
私の嫌な一面をこれでもかというほどに見せられていた感じがして。
田端と同じ境遇になったら、私も同じことをやりかねないなと。
似ていないのは、田端(俳優の吉沢亮さん)がイケメンだというところぐらいです。
田端の根暗な性格とか、闇を抱えているところとか、地味な服装とか、なかなか行動を起こそうとしないところとか、もろ自分じゃんと思って観ていました。
本当は自分が悪いのに相手のせいにして、ひどいことを言ってレジグネーションになることって結構ありますからね。
ポジティブに捉えると、自分自身を客観的に観られたのでよかったですけど。
人間関係を描いた映画を観る時は、得られる教訓は何なのかとか、自分だったらどんな発言・行動を取るだろうかとか、ある程度分析しながら観ると、共感力が高まるのでいいですよね。
今回は、映画評ということで、物語の断片的なところをお伝えしつつ、映画から得られた教訓についてお話ししました。
そのため、この映画をまだ観ていない場合は、何のことを話しているのか、イメージしづらかったかもしれません。
もしあなたがまだ、「青くて痛くて脆い」を観ていないのであれば、是非一度、劇場に足を運んで、大画面&高音質の中で、「青春の闇」を体験してみてはいかがでしょうか。
【追伸1:感情が揺さぶられる映画】(タップして開く)
「青くて痛くて脆い」は、青春の闇って感じで、共感できるところはたくさんありました。
この映画は、最近無気力状態が続いていたり、誰かに復讐したくなっていたり、後悔した出来事があったりなど、何かしら自分の中にモヤモヤを感じているときに観ると、より良いのではないかと思います。
もう一つ、感情が揺さぶられて、感情について考えさせられる名作映画をご紹介します。
それは、4年前に上映された、渡辺謙さん主演の映画「怒り」です。
(主演は渡辺謙さんだが、時々しか出てこないという珍しい映画)
4年前の映画ですので、映画館で観ることはできませんが、レンタルして観ることはできます。
以前、『落ち込んだ時の気分転換術!「○○しない」は逆効果』で、落ち込んだときは無理してポジティブになろうとせずに悲しい曲を聴いた方が良いということをお伝えしました。
あわせて読みたい
落ち込んだ時の気分転換術!「○○しない」は逆効果
落ち込む時ってありますよね。 そんな時あなたは、どうしていますか。 落ち込むのは良くないからといって、気を紛らわそうとしたり我慢したりするでしょうか。 実は、心…
あなたの中にモヤモヤしたものがあった時、映画「怒り」を観ると、様々な感情が湧き起こり、自分自身を客観的に観ることができるので、「青くて痛くて脆い」と共にお勧めします。
【追伸2:映画館に持っていくといいもの】(タップして開く)
私が映画館に足を運んだ日は、雨が降ったり止んだりして天気が崩れている日で、かつ平日の日中でした。
しかも、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、館内は私を含めて5人だけ。
盲点だったのが、館内は冷房が効いていてめちゃくちゃ寒いです。
夏だからって、その辺りの対策は全く考えていませんでしたね。
人数が多ければ人が発する体温でまだ寒くなかったかもしれませんが、もう肩から足首から指先から冷え切ってしまって。
するとどうなるか…。
そう、トイレが近くなります。
もちろん、上映の5分前にトイレを済ませたんですが、それでもダメでした。
上映時間は約2時間で、開始30分で体が冷え切ってしまい、トイレに行きたくなりました。
でも、たとえ人数が少ないといっても迷惑になるので音を立てたくなく、ドアを開けると光が入るのでそれもしたくなく。
まぁ、トイレのために途中で出入りしても問題はないんでしょうが、結局我慢。
1時間経った頃には、膀胱がパンパンに。
残り1時間は耐久レースですよ。
映画なんて集中して観ていられない。
逆に考えると、そこまで映画にのめり込まずに、客観視して観られたので良かったかもしれませんね。
超ポジティブに考えるのであれば。
それで膀胱の方は、苦しかったのが、だんだん痛みに変わっていって…
最後まで観終えた直後に、重心がブレて振動でチビらないように、ロボットのように水平に足を運ばせて、ダッシュしてトイレへ駆け込みました。
超怪しい人。5人しかいなくてよかった。
映画館に行く際には、夏といえども、カーディガンや膝掛けなど、ちょっとした防寒グッズを持っていくことをお勧めします。
「青くて痛くて脆い」感想、人はすれ違い利用し合って生きる まとめ
登場人物など
- 田端 楓:物語の主人公。内向的。“なりたい自分”とは逆に、人のせいにして復讐し、後悔してしまう。
- 秋好寿乃:外向的。「なりたい自分になって世界を変える」ためにモアイを創設。周囲からは浮かれた存在。
- 脇坂:外向的。モアイを助力して大きくするが、そのことで田端から秋好とモアイを奪ってしまう。
- 前川董介:おそらく内向的。田端の友人。田端に協力しつつも、田端の行為をやりすぎではないかと懸念する。
- 本田朝美:通称ポン。外向的。董介のゼミの後輩。寝たフリがうまく、田端と前川の話を盗み聞きする。
- 天野巧:通称テン。外向的。モアイのNo.2で、事実上モアイを動かしている人物。モアイを解散させる根本的な原因を作ってしまう。
- 川原理沙:内向的。田端のバイト先の後輩。自分の欠点と葛藤しつつも変えようとして前へ進んでいく。新しい「moai」を創ったうちの一人。
- 西山瑞希:おそらく外向的。不登校の中学生で、福祉施設で出会った田端と秋好を慕っている。
- モアイ:田端と秋好が創った秘密結社という名のサークル。2人だけの待ち合わせ場所から、企業への就職が有利になる場所へと変わっていった。
- この世界:田端の心の中だけに存在する、モアイで秋好と2人だけで活動していた楽しかった思い出。
誰しもが変化することに抵抗を感じる
- 私たちは皆、色眼鏡をかけてそれぞれの固定観念の中で生きている
- 「変わりたくない」=人間らしさであり、本能的に備わっているもの
- 外野にならないために、少しでもいいので自分を変えようとする
妬みから怒りが生まれ復讐へ
- 嫉妬や妬みから怒りが生まれる
- 「お前なんかに出会うんじゃなかった」は言ってはいけない
- もし言ってしまうと、相手からも同じように思われ、溝ができる
復讐した後に残るのは後悔と無気力
人は利用し合って生きている
- その時は必要とされていたから気にしなくてもいい
- 時には一期一会で考えることも大事
参考文献
未来カウンセラー/小島正輝/パレード/2020.3.23
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