落ち込む時ってありますよね。
そんな時あなたは、どうしていますか。
落ち込むのは良くないからといって、気を紛らわそうとしたり我慢したりするでしょうか。
実は、心がとっても悲しんでいる時に、落ち込まない、悲しまない、泣かないなど、「○○しない」というのは、返ってメンタルが悪化する可能性があります。
そうはいうものの、ずっと落ち込んでなんていられないですし、早く楽しいことや嬉しいことに出会いたいですよね。
そこで今回は、落ち込んだ時の気分転換に最適な方法についてお伝えします。
我慢は逆効果
嫌な気分になった時、落ち込んだ時に、そのことを考えないようにしようとすればするほど、ずっと気になってしまうことがあります。
このことを、シロクマのリバウンド効果や皮肉なリバウンド効果と言います。
以前、『シロクマのリバウンド効果を回避!不安や緊張を緩和する方法』でもお伝えしましたね。
上手くいくイメージを持つことは大事ですが、落ち込んでいる時に無理にポジティブになる必要はありません。
考えないようにしよう、落ち込まないようにしようなど「○○しない」と思っていると、返ってそのことばかり思い浮かんでしまうんです。
ネガティブなイメージを瞬で消す方法
ただそうは言うものの、どうしても嫌なことを考えてしまいますよね。
そんな時にどうすればいいのか…。
実は、簡単な方法があります。
それは、輪ゴムで腕をパッチンして思考を停止する方法です。
これをゴムバンド法と言い、アメリカのペンシルベニア州にあるペンデル精神センターがこれを使った実験を行っています。
被験者に対し、良くないイメージが頭に思い浮かぶたびに、ゴムバンド法を試してもらったところ、一週間ほどで良くない思考が浮かばなくなった。
また、9か月後の再検査でも特に異常は認められず、ゴムバンドを外してからも元に戻らなかった。
輪ゴムはちょっと嫌だという場合は、ヘアバンドを手首に付けておき、ネガティブになった時にパチンとはじくといいでしょう。
とにかく、まずは思考停止させてネガティブなイメージを持たないようにします。
避けるべきことをあえてやるメリット
やめようと思ってもやめられない時は…
ダイエットや禁煙、禁酒など、挑戦したけれど続かずに挫折して落ち込むことってありませんか。
『無理するとどん底に!半自動的に悪い習慣を断つ習慣逆転法』でもお話ししましたが、それらを我慢しようとするとその反動で1.5倍もそのことを考えるようになり、今までの2倍の量や時間を費やしてしまうことになります。
そんな時は、「○○しない」ときっぱりとやめようとはせずに、少しならOKと許すといいです。
お菓子は食べない、考えないようにすると決めると、今までよりも1.5倍お菓子のことを考え、2倍の量を食べてしまう。
そこで、ほんの少しでおなかいっぱいになると暗示をかけて、お菓子を食べたら軽く散歩しようなどと、無理せず簡単にできる運動とセットにすることで、ダイエットの習慣が身に付く。
ダイエットを例に挙げましたが、これは落ち込んだ時にも当てはまることです。
少しなら落ち込んでもOK、その代わり30分物思いにふけったら、その後30分間はやるべきことに集中するなどと、プラスになることとセットにすると上手くいくでしょう。
落ち込んだ時こそ悲しい曲を聴く
落ち込んだ時に、無理にテンションを上げてポジティブになろうとすると、その反動でより気分が落ち込みやすくなるということが、先ほどの話からお分かりいただけたかと思います。
そのため、気分を紛らわせようとしてテンションが上がるような曲を聴くと、返ってメンタルが病むことになってしまうんです。
そこで、落ち込んだ時の気分転換に最適なのは、悲しい曲を聴くことです。
悲しい気分の時に、明るい曲を聴くとメンタルに良いのか、それとも悲しい曲の方が良いのかを京都大学が実験しました。
369人の学生に集まってもらい、まず悲しい気分になってもらうため、人生の中で最も悲しかった出来事を12分間で書き出してもらった。
続いて、フランスの作曲家エリック・サティのピアノ作品集から、悲しい曲を2曲と明るい曲を2曲選び、悲しい気分になっている学生に聞かせた。
悲しい気分が和らいだのはどの曲だったかアンケート調査したところ、悲しい曲の方であった。
涙を流すことで緊張がほぐれてストレスから解放されることが分かっています。
明るい曲を聴いて中途半端に気分をごまかそうとするのではなく、共感できる悲しい曲を聴いて涙を流した方が、メンタルがリセットされて立ち直りが早くなるんです。
怠けたい時は怠ける、その代わり…
気分が落ち込んでいる時は、何に対してもやる気が出なくて家でゴロゴロしたくなりますよね。
今までの話の流れから、おそらく察しがついているかと思いますが、怠けたい時は我慢せずに怠けた方が良いです。
一度立ち止まって休息することは大事ですからね。
ただし、いつまでもゴロゴロしていて怠け癖がつかないように、あくまでも回復を目的として怠けるべき。
では、どのようにすればいいかというと、自然の中でゴロゴロします。
家の中でゴロゴロしていると、気が滅入ってメンタルが悪化することがあります。
そのため、公園や浜辺、森林、川の近くなど自然の中でゴロゴロすることをお勧めします。
自然の中にいると、回復することが早くなることが分かっています。
瞑想すると思考も感情もリフレッシュされると言われていますが、その瞑想以上の効果が期待できるという研究もあるほどです。
ということは、自然の中で瞑想や深呼吸をすると最速で回復するでしょうね。
私も、家の中に籠りっぱなしだと何も良い案が思い浮かんできませんが、浜辺や公園でたたずんでいると、アイディアが色々と思い浮かぶことがあります。
家の中ではなく自然の中でゴロゴロすると、リフレッシュされて回復スピードが上がるので試してみてください。
まとめ
落ち込んだ時は、まずその気分に浸ることが大切です。
無理に落ち込まないようにしようと思えば思うほど、シロクマのリバウンド効果でそのことばかり考えてしまうようになるので注意しましょう。
もし、ひどく落ち込んでしまって、ネガティブなイメージばかり思い浮かんでしまう場合は、ゴムバンド法を使って一度思考停止させてください。
そして、少しくらいなら落ち込んでもいいか、と今の自分の気持ちを認めてあげることが回復につながります。
それから、悲しい曲を聴いて悲しい気分を和ませるという方法もあります。
落ち込んだ時の気分転換に最適な曲は、明るい曲ではなく悲しい曲を聴くこと。
そうすることで共感が得られて立ち直りが早くなるんです。
どうしてもやる気が起きなくてゴロゴロしてしまう場合は、近くの公園や海、川などへ出かけて、そこでたたずんでみましょう。
かなりリフレッシュすることができます。
もし可能であれば、自然の中で瞑想を行うと良いですよ。
自然の中×瞑想が、おそらく最も落ち込んだ時の気分転換になるはずです。
あなたができる範囲で構いませんので、今回お伝えした方法を色々と試してみてください。
落ち込んだ時の気分転換術!「○○しない」は逆効果 まとめ
- 気を紛らわせようとするとシロクマのリバウンド効果が働く
- 落ち込んでいる時に無理にポジティブになる必要はない
- ゴムバンド法で思考停止させる
- 少しならOKと許す
- その代わりその後はやるべきことに集中する
- 落ち込んだ時こそ悲しい曲を聴く
- 自然の中でゴロゴロする
人も自分も操れる!暗示大全/内藤誼人/2019.9.20/すばる舎
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