病みやすい男性には、共通してある特徴があります。
それをしないようにするだけでも、メンタルへのダメージが軽減されます。
2008年9月15日のリーマンショック以降、男性のうつ率や自殺率が急増しました。
それまでは、女性の方がメンタル的に病みやすいというデータがあったのですが、リーマンショック後に逆転したのです。
なぜ、リーマンショック後に男性のうつ率、自殺率が高まったのか、それをひも解くと病みやすい男性の特徴が見えてきます。
アメリカ心理学会(APA)のデータを元に、詳しく解説していきます。
病みやすい男性の特徴
男らしさを求める
アメリカ心理学会では、伝統的な男らしさは求めない方が良いと提言しています。
伝統的な男らしさとは、
- 女々しいことを隠す
- 物事を達成しないといけない
- 弱さを見せてはいけない
- 冒険心を持たないといけない
- リスクを取らないといけない
などです。
「若者はリスクを取れ!挑戦しろ!」は、人によっては激励にならず、メンタルが悪化してしまうということですよね。
昔ながらの男らしさの価値観(固定概念)が、現代の男性のメンタルを悪化させる可能性があるので、注意しましょう。
こうあるべきという考え方を持っている
男性はこうあるべき、女性はこうあるべきという考え方は、精神を蝕みます。
リーマンショック後に、うつになる男性が急増したのは、これが原因です。
例えば、昔ながらの男性を意識しないといけないとします。
すると当然、昔ながらの女性も意識しないといけないですよね。
例えば、女性は
- 働かずに家庭を守らないといけない
- 男性と同じ給料ではいけない
などという考え方は、ちょっとおかしくないですか。
ジェンダーギャップを完全になくしましょうと言っているわけではないのですが、女性が男性との差をなくそうとしているのと同じように、昔の男性と今の男性とを比較して、無理矢理男らしさをアピールする必要はないのです。
コミュニケーションがマウンティング
男性がよくやりがちなのが、相手と会話するときにマウンティングすることです。
マウンティングとは、俺の方が上だというような感じで、弱みを見せつけないように競い合うことです。
マウンティングトークは、偽りの言葉で話すためメンタルを悪化させます。
しかも、本質とはずれた会話になってしまうため、マウンティングはやるべきではありません。
『コミュ障でも実践可能!内向的な人が会話を上達させる秘訣』でもお話ししましたが、自分勝手に進めていってしまう外向的なリーダーよりも、皆の意見を取り入れようとする内向的なリーダーの方が、チーム全体が良くなる傾向にあります。
マウンティングをするということは、相手のことを考えずに自分の事しか見えていない証拠です。
自分の意見を述べることはとても大切ですが、相手に共感する心を持って会話をすることを心がけましょう。
感情の偽りが良くない
これまでのことを一言でいうと、自分の感情にウソをついているということです。
例えば嫌なことがあった時、大半の女性は、女子会を開いたり気の合う友人に相談したりして、自分の弱音を吐露します。
弱みをシェアすることによってメンタルを保っているのです。
これが男性の場合、人に話すことができずに引きこもって周りに分からないようにしてしまいます。
私もよくそうなるんですが、悩みや感情を抑え込もうとするとメンタルが悪化します。
また、自分の感情を偽ると
- 免疫力が低下して体調が崩れる
- 周囲の人間関係が悪化する
ということも分かっています。
弱音ばかり吐いていては相手も困るかもしれませんが、たまには自分の負の感情を外に吐き出してあげることが大切です。
弱みをシェアすることによって、母性を司るオキシトシンというホルモンが分泌されます。
オキシトシンが分泌されることによって、ストレスに強くなります。
すると、「さぁ、頑張ろう。」とやる気が出てきますので、どうしても悩みが解決しない場合は、友人に話を聞いてもらうことをためらわずに行いましょう。
男らしさは捨てるべきなのか
これまでの話を聞くと、「じゃあ、男性は男らしさを全て無くし方が良いってこと?」と思うかもしれませんが、それは少し違います。
「マカロンだーーいすき!」、「パンケーキ食べたいなぁ。」などと言っている男性に、魅力を感じるでしょうか。
(別に、誰かをディスっているわけではありませんよ。)
男たるもの女々しくあれと言っているのではなく、男らしさにこだわらない方が良いということです。
男らしくしないといけないということではありませんし、男らしくしてはいけないということでもありません。
今の自分を客観的に見て、それを受け入れることが大切です。
まとめ
- 男性は女性より稼がないといけない
- 弱音を決して吐いてはいけない
- 30歳までに結婚せねばならない
- 実家の後を継がないといけない
- 地域づきあいを大切にしなければならない
など、「~してはいけない」、「~せねばならない」という考えが、メンタルを蝕みます。
「○○らしさ」という考えは良くないので、その考え方は捨てましょうというのが今回のお話。
もし、自分は病みやすいなと感じているのであれば、もしかすると男らしさにこだわっているからなのかもしれないと気づくべきですし、周りの男性にも男らしさを求めることは止めるべきです。
また、男性らしさを自分の夫や子どもにも求めない方がいいとも言えますよね。
私たちは、気分が乗っている時もあれば落ち込むときもあります。
そうなって当然です。
そのような自分を否定せずに、受け入れることが大切なのです。
病みやすい男性とは?「こうあるべき」がメンタルを蝕む まとめ
- 男らしさを求める
- こうあるべきという考え方を持っている
- コミュニケーションがマウンティング
- たまには信頼できる人に話を聞いてもらう
- 弱みをシェアするとオキシトシンが分泌されてストレスに強くなる
- 男たるもの女々しくあれというわけではない
- 男らしくしてはいけないということではない
- 自分を客観視して受け入れることが大切
コメント・口コミ