企業に勤めている営業マンであっても、起業家など個人で仕事をしている人であっても、商品を売る方法を普段から考えるクセを身に付けることは大切です。
ただ、常に商品を売る方法を試行錯誤してはいるものの、なかなか業績に結びつかないということって、よくありますよね。
いったい人は、どのような時にあなたから商品を買うのでしょうか。
その商品が必要になった時?割引されている時?営業トークされて仕方なく?
実は私たちは、その商品が必要だからというよりも、欲しいと思った時に買います。
ここに、商品をたくさん売るためのヒントが隠されているのです。
これは、コピーライティングやマーケティングを駆使するうえで、かなり重要なことでもあります。
そこで今回は、お客さんに興味を持ってもらい、あなたから商品を喜んで買ってもらえる方法についてお伝えします。
商品を売る時にやってはいけない方法
押し売りする
営業マンがよくやりがちなのですが、訪問していきなり商品の説明をし出し、売りつけようとすること。
これは、お客さんにとっては、ただただ迷惑なだけですよね。
商品を押し付ける形で売る方法をやると、失敗します。
【商品はまだ売るな!業績UPにつながる営業の話し方のコツ】でもお伝えしたとおり、信頼関係が築けていないうちに、商品を売ろうとしてはいけないのです。
値段を重視する
値段の安さで勝負して売ろうとすると、価格競争になって利益が思うように上がりません。
元の商品価格を値下げすれば売れるだろう、と思っている人は結構多いようですが、割引しても売れないものは売れないのです。
どうしても割引せざるを得ない時は、理由付けをすると、売れやすくなることがあります。
商品の背景が見えない
その商品の背景が見えないと、お客さんになかなか興味を持ってもらえません。
なぜかというと、同じような商品がある中で、なぜあなたの商品が必要なのか、お客さんには理解できないからです。
例えば、「長野県産の100円のキャベツ」よりも「農家の田中さんが真心こめて無農薬で育てたキャベツ」の方が、キャベツがどこでどのように育ったのか想像できるので、売れやすくなります。
このように、なぜその商品が誕生したのか背景が見えないと、商品を売ることは難しいでしょう。
商品に興味を持たせて売る方法
ストーリー性を入れる
その商品が誕生するのに、どれだけ苦労したのか、手間がかかったのかなど、商品が生まれたストーリーを語ると良いです。
商品が出来上がった背景を知ることによって、お客さんに安心感や信頼感を与えることができます。
キャッチコピーを付けるときも、ストーリーが分かるようなコピーをつけると良いでしょう。
成功談よりも失敗談を入れる
ストーリーを語る時、成功談よりも失敗談を入れると反応率が上がります。
イーエル大学の実験によると、私たちはこだわり抜いて作られた商品よりも、失敗から生まれた商品の方が興味を持ちやすいことが分かっています。
例えば、味も匂いも形も同じチョコレートに対して、研究を重ねたチョコレートと紹介するよりも、失敗から生まれたチョコレートと紹介した方が圧倒的に注目されるのです。
「新しい味のチョコレートが2つできました」と被験者に対して説明し、次のうちどちらを試食したいのか調査した。
- 「シェフが長年研究を重ねてできたチョコレートです。」と紹介したチョコレート
- 「シェフが間違えて作ったチョコレートがたまたま上手く出来上がりました。」と紹介したチョコレート
結果、②の方が圧倒的に注目されることとなった。
偶然性を語ることが大事
失敗続きの中で、たまたま出来上がった、たまたま見つけた、たまたま出会ったというように、ストーリーの中に偶然性を含めて語ると興味を持ってもらいやすくなります。
なぜ私たちは、こだわりの商品や狙った商品よりも偶然できた商品に着目しやすいのかというと、以下の理由が考えられます。
- 予想がつかない結果を期待するから
- 意外性で面白いものだと期待するから
- なんとなく神秘的なものを感じるから
「偶然できたもの」に、未知なるものを感じてまだ見知らぬ結果を期待するため、お客さんに興味を持ってもらえるということでしょう。
商品のストーリーを語る時に偶然性を入れることが、お客さんに興味を持ってもらい、あなたから商品を喜んで買ってもらえる方法なのです。
コピーライティングを活用する
コピーライティングを活用して商品を売る方法の一つに、セールスレターというものがあります。
これは、いわばチラシのようなもので、営業マンがトークを駆使して商品を売ることとは対照に、コピーライターライターなどが紙やウェブ上に商品の説明を書いて売る方法なのです。
ただし、単純に商品の説明を書けば売れるというものではありません。
コピーライティングの技術を活用する必要があります。
その技術とは、ストーリーを重視して書き、読んだだけでお客さんの役に立つというもの。
先ほど、偶然性のストーリーが大事とお話ししましたが、その偶然発見するに至った経緯を書きつつ、それが読んでいる人にも役に立つ内容を盛り込むのです。
偶然発見したということは、どこかで何かしらの失敗をしているということですよね。
その失敗が、読んでいる側にとって共感できるものであればあるほど、お客さん(見込客)の興味を惹きつけることができます。
そしてレターを読み終わった頃には、「ぜひ手に入れたい。」とあなたの商品を喜んで買ってもらうことができるでしょう。
まとめ
私たちがよくありがちなのが、商品が売れないことに困って値引いてしまうことですよね。
でも、それをしてしまうと価格競争に巻き込まれて、利益を上げられずに苦しむことになってしまいます。
商品を上手く売る方法として、売れなかったらあえて値段を上げるというやり方があります。
ただしこれは、単純に値段を上げれば良いというものではなく、何か特典をプラスしたりして、お客さんにその価格以上に価値があるものと思ってもらうことが大切です。
そのように商品を売るためには、マーケティングやコピーライティングから、顧客の心理を学ぶ必要があります。
『ザ・コピーライティング』(ジョン・ケープルズ 2008.9.19 ダイヤモンド社)や『シュガーマンのマーケティング30の法則』(ジョゼフ・シュガーマン 2006.3.17 フォレスト出版)には、お客さんの心を鷲掴みにして商品を売る方法がぎっしりと書かれていますので、参考にすると良いですよ。
「そんなに本を読んでいられないよ…。」という場合は、今回お伝えした「ストーリーを語る」そして「失敗談と偶然性を語る」ことを取り入れてみてください。
それを行うことにより、きっと今までよりも何倍にも、お客さんの反応率が良くなることでしょう。
相手を虜にする?!商品を大量に売るための魅力的な方法 まとめ
- 押し売りする
- 値段を重視する
- 商品の背景が見えない
- ストーリー性を入れる
- 成功談よりも失敗談を入れる
- 偶然性を語ることが大事
- ストーリー性重視で、読んだだけで役に立つ内容を盛り込む
- 失敗の連続から偶然発見したというような内容が相手の興味を惹く
コメント・口コミ