人とのコミュニケーションが苦手で、あまり発言をしないせいか、誤解されることってよくありますよね。
私も自分の意見をあまり言わない方なので、誤解されることは多々ありますし、今でもコミュニケーションを苦手に感じています。
そんな人との付き合い方に自信がない人は、よく間違った謝り方をしてしまうんです。
例えば、電車が遅れて人との待ち合わせ時間に遅刻した場合、あなただったら、どのように弁明しますか。
きっと、「電車が時刻どおりに来てくれなくて遅れた、ごめん。」などと謝るのではないでしょうか。
この誤り方が間違っているとまでは言いませんが、これでは相手は納得できず、機嫌を損ねてしまうことにもなります。
謝罪がうまい人は、たとえ直接自分のせいではなかったとしても、自分が悪かったと謝るんですよね。
すると、自分の印象が良くなります。
しかも、権力を持って人を動かすことにもつながるのです。
そこで今回は、コミュニケーションが苦手だからこそ知っておくべき、正しい謝罪の方法についてお伝えします。
謝罪がヘタな人の特徴
人と距離を取ろうとする
コミュニケーションが苦手な人は、人となるべく距離を取って、付き合いを回避しようとします。
他人をあまり信用できず、自分の事をオープンにできないので、自分の弱みを隠して相手との距離を取ることによって、自分を守ろうとするんですよ。
その結果、人との深い関係が築けず、誤解が生じてしまうのです。
自分の非を認めようとしない
アメリカのピッツバーグ大学が2017年に行った研究で、81人の学生を対象に、謝罪に関する調査と性格に関するテストを行ったものがあります。
その結果、社会不安が強い性格でコミュニケーションが苦手な人は、次のような謝罪をする傾向にあることが分かりました。
- 言い訳をしまくる
自己正当化しようとする - 自分のミスを否認する
自分がやったことを過小化する - 知らんぷりしてとぼける
自分は関係ないふりをする
この3パターンの謝罪は、絶対にやってはいけない方法です。
他人に対して信頼感が薄いと、どうせ謝罪しても許してくれないだろうと思って、言い訳に走ってしまうようですね。
正しい謝罪の方法
最初の7秒間は全力で謝る
対人関係でトラブルを起こした時に、すぐに謝罪するべきなのか、少し期間を置いてから謝った方が良いのか、気になるところですよね。
最初に結論を言うと、対面トラブルでは、最初の7秒間だけは謝ることに集中した方が良いですが、それ以上謝罪すると返って印象が悪くなります。
2018年にアメリカのペンシルベニア大学が行った研究では、相手の感情に向き合う謝罪よりも問題解決を提示した方が、顧客満足度が良かったことが分かっています。
航空会社のカスタマーサービスの111本の記録映像をチェックし、その中のミスフライトなどのトラブルについて、乗客と職員とのやり取りや表情を分析し、どのような謝罪が良いのかを調査した。
謝り方は、主に次の2つに分けられた。
- 感情に向き合った謝罪方法
乗客の怒りなどの気持ちに対して共感し、個人的なつながりを持とうとした。 - 問題解決を提示
トラブルを解決するために、このような努力をしますというような解決策を提案した。
■結果
①の場合、最初の7秒間は乗客の気持ちを少し落ち着かせることができたが、それ以上行うと、顧客満足度が下がってしまった。
①を行った後、②を行うと顧客満足度が上がることが分かった。
相手の心を開いて自分の話を聞いてもらうためにも、感情的に謝罪することは必要です。
しかし、それだけでは満足してもらえないので、7秒以降は問題解決の話をしないといけないということですよね。
7秒間数えながら謝罪することは難しいので、最初の数秒間は相手の感情にフォーカスして謝罪することで人間的な温かみを示し、その後はひたすらアイディアを提示して、自分は頼れる存在であることをアピールすると良いでしょう。
自分の責任を認めて解決策を提示する
ペンシルベニア大学の研究から、最初に謝った後は解決策を提示すると良いということが分かりました。
そしてもう一つ、謝罪に関する興味深い研究があります。
2016年にアメリカのオハイオ州立大学が行った研究では、6パターンの謝罪方法について調査し、自分の責任を認めて解決策を提示すると良いということが分かりました。
755人の男女を対象に、被験者には架空の会社の上司役を演じてもらい、部下がミスをしたという想定で、どの謝り方が効果的だったのかを調べた。
謝罪方法は、次の6パターンである。
- 自分の責任を認める
- 問題の解決策を提示する
- やるべきではなかったと後悔を表明する
- 何が悪かったかを説明する
- もう二度とミスをしないと表明する
- ひたすら許しを請う
■結果
①と②は謝罪の必須条件で、相手が許してくれるための強力なテクニックであった。
③~⑤の効果量は横並びで、大差がなかった。
最も効果が低かったのは⑥で、「許してください」は言う必要がないことが分かった。
まずは①のように、自分が悪いことを謝り、その後②のように、同じミスをしない対策を考えて提示することが大切ということですよね。
まとめ
正しい謝罪の方法は、まず相手の感情を認める形で謝り、その後はひたすら問題を解決するためのアイディアを提案する、ということですよね。
ただ、問題解決策の提示が有効だからといって、謝罪しないままいきなり提案しない方が良いですよ。
コミュニケーションが苦手な人がやってしまいがちなのですが、先に謝ることをしないと人間としての温かみを感じられないため、相手は解決策に耳を傾けることすらしてくれません。
相手が自分の意見を聞いてもらうようにするために、まずは謝る。
そして、その後は問題を解決するためのアイディアを色々と提示します。
アイディアを出すと、相手は「自分の事を考えてくれるんだ。」と思うと同時に、あなたが頼れる人、能力がある人のように感じるんです。
私のようにコミュニケーションが苦手な人は、謝ることになかなか勇気がいることではあるのですが、先に謝った方が有利になるんですよ。
なぜかというと、多少なりとも相手に罪悪感が生まれるから。
冒頭の例のように、電車が遅れたことが原因でも自分が悪かったと謝れば「まぁ、電車が遅れたことだし。」と納得してくれますし、相手が色々と文句を言ってくるようであれば「ちょっと言い過ぎたかな。」とも思うのです。
コミュニケーションが苦手な人がやりがちな言い訳や自己正当化が、逆に相手の怒りを悪化させる原因になるので、それよりも、最初の数秒間で謝罪してその後は解決策を考える、ということを心がけましょう。
コミュニケーションが苦手な人の嫌われ方、正しい謝罪はコレ まとめ
- 人と距離を取ろうとする
- 自分の非を認めようとしない
- 最初の7秒間は全力で謝る
- 自分の責任を認めて解決策を提示する
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