仕事の成果は、隣人で変わってくるというデータがあります。
あなたの周りの人達の、仕事の良し悪しが、あなたの仕事の成果に関わってくるということです。
基本的に、私たちの周りに集まってくる人たちは、大切にするべきです。
しかし、あなたに悪影響を与えるような人とは、早々に縁を切るか距離を置いた方が良いでしょう。
なぜなら、仕事の生産性が下がり、しかも人生の質まで低下してしまうから。
とはいうものの、何を基準に人を判断すれば良いのかわかりませんよね。
そこで今回は、仕事で成果を上げるために必要な隣人の特徴についてお伝えします。
仲間を選ぶべき理由
ミラーニューロンにより人をマネするから
私たちには、ミラーニューロンというものまね細胞が備わっています。
自然と日本語が話せるようになったり、箸を扱えるようになったりするのは、その細胞のおかげです。
他には、夫婦同士がだんだんと似てきたり、友達が同じような考えや行動を取るようになるのもそのため。
一方で、ミラーニューロンには良し悪しを判断する基準が存在していません。
なので、相手の良いことも悪いことも自然と真似をしてしまうのです。
もしあなたの周りに、良くない行動をする人達や生産性の低い人達ばかりが集まってきたら…。
きっとあなたも、その人たちと同じような慣習になってしまうことでしょう。
仕事の成果に関係してくるから
私たちは、相手の行動や思考、感情までも真似てしまう傾向にあるため、もし生産性が低い人たちが集まると、私たちまで生産性が低くなってしまいます。
隣人によって、あなたの仕事の成果が変わるということ。
このことは、ハーバード大学の研究によって証明されています。
(この記事での隣人とは、隣の人だけでなく、視界に入る近くの人や周りの人を含みます。)
IT企業などの大企業に勤めている約2,000人のオフィスワーカーを対象に、2年間に渡って生産性をチェックした。
その結果、隣人が仕事のできない人だと自分の仕事もできなくなり、反対にできる人だと自分も仕事が捗ることが分かった。
つまり、誰と一緒に仕事をするのかが、超重要であるということですよね。
どのような仲間が良いのか
ハーバード大学はその研究の中で、仕事上のポジションの変化も調べています。
ポジションの変化とは、熱心さやモチベーションの有無、仕事をこなす所要時間や顧客満足度などのことです。
この結果、仕事の成果の10%は、隣人で決まると結論付けています。
どういうことかというと、あなたの近くに仕事ができない人がいると、あなたの生産性が自然と10%下がってしまうということ。
逆に、仕事ができる人が隣にいると、あなたの生産性は10%向上することになります。
ちなみに、少しの間だけでも、座席の位置が変わるだけで生産性に違いが出ることが分かりました。
時間によって席を変えるシステムを導入している企業がありますが、一見面倒くさそうに見えて、実は、仕事の効率が良くなる方法を取っているということですよね。
席を組むときは、年功序列や役職順ではなく、仕事ができる人を中心にすると良いのです。
仕事で成果を上げたい時
ネガティブな人は遠ざける
ネガティブな人とは、クレームや愚痴、能書きばかりを言って、自分はというとあまり仕事をしない人です。
ダニングクルーガー効果(【人付き合いが面倒すぎる!ウザい奴に絡まれたときの対処法】などを参照)の人もそれに当てはまります。
このような人があなたの隣人だった場合、あなたは受動ストレスを受けることになります。
自分ではネガティブなことをしていないのに、その人からネガティブな思考や行動、感情を受け取ってしまうということです。
しかも、ポジティブな感情に比べて7倍も感染しやすいことが分かっています。
一緒に組んで仕事をするわけでもないのに、ネガティブな人が隣人だっただけで、仕事の成果に悪影響が出てしまうのです。
さらに、仕事の成果以外に、次のことにまで影響があります。
- 集中力の低下
マンガを読んでいる人や寝ている人が隣人だと、勉強に集中できないというデータがある。 - プライベートの悪化
同僚が嫌な奴だと、プライベートが楽しめないというデータがある。 - 大切な人との仲たがい
同僚が嫌な奴だと、友人や夫婦仲を大切にできなくなるというデータがある。
ネガティブな人は、孤立させるか窓際にするかして、なるべく視界や他の五感に入らないようにするべきでしょう。
タイプが違う人と組む
ハーバード大学の研究には、まだ続きがあります。
その調査は、次の3タイプに分けて行われていました。
- 生産屋:質を気にせずに大量に仕事をこなす人
- 品質屋:こなす量は少ないものの良い質に仕上げる人
- 平均屋:質も量もまあまあな人
一般的に①~③の比率は、それぞれ①から順に、25%、25%、50%に分けられます。
それで、①~③のそれぞれ似た者同士が集まった方が良いのか、点在するようにチームを組んだ方が良いのか調べたところ、点在するようにチームを組んだ方が生産性が上がることが分かったのです。
生産屋であろうと品質屋であろうと平均屋であろうと、自分と違うタイプの人が隣人だった時、より仕事で成果が上がるということです。
自分が持ち合わせていない特徴を持っている人が近くにいることで、それが刺激となって仕事が捗るのです。
まとめ
隣の人の仕事に対するやる気が少ないと、あなたにまで悪影響を及ぼします。
逆に、仕事ができる人が隣にいると、あなたの生産性も10%向上します。
誰と一緒に仕事をするのか、または仕事をしている近くに誰がいるのかは、仕事の成果に深く関わってくるのです。
今回の話をまとめると、仕事の成果を上げたい時、大切にすべき隣人は次の2つです。
- 仕事ができる(モチベーションなどが高い)人を中心にする
- それぞれ異なったタイプをチームメイトにする
私たちは、自分の周りの人たちの影響をかなり受けやすいので、仕事をする時には隣人を選びたいものですよね。
一方で、私たちも周りの人たちに良くも悪くも影響を与えているということです。
仕事で成果を上げるためにも、隣人を大切にしつつ、私たちが中心人物になってチームを引っ張っていきましょう。
仕事の成果は隣人で決まる?!職場で大切にすべき仲間の特徴 まとめ
- ミラーニューロンにより人をマネするから
- 仕事の成果に関係してくるから
- モチベーションが高い&仕事ができる人
- ネガティブな人は遠ざける
- タイプが違う人と組む
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