人生が満足できるかどうか、人生の質を測るのは非常に難しいです。
頭が良くても収入が少ないという場合や、収入は多いけど自由な時間がない場合、豊かな生活をしているけど健康が優れない場合など、人生にはこれが正解というものがありません。
そこで今回は、問題解決能力に焦点を当てて、人生はおおよそいつ決まるのかについてお話していきます。
もちろん、問題解決能力が人生の全てを決めるというものではありませんのでご安心ください。
しかし、これが高いか低いかによって、人生の質が左右されるという研究があります。
果たしてそれはどういうものなのか、順に見ていきましょう。
問題解決能力とは?
私達人間は、何事にも予測しながら生きる生き物です。
その、予測をする時、問題解決能力を使います。
問題解決能力は、特にGoogleなどの大手企業に非常に重要視されている能力です。
その能力は、次の7つに分類されます。
- 推論能力
抽象的に物事を捉えて推測する能力 - エピソード記憶
経験した過去に関する記憶力 - 情報の処理スピード
効率よく作業できる能力 - 言語能力
コミュニケーション、説得力など - 空間把握能力
物体の形状や方向、数など3次元空間に占めている状態を素早く認識する能力 - ワーキングメモリ
短期記憶力、集中力 - 自己コントロール能力
自己管理など
問題解決能力とは、IQに通じるものもありますが、これら7つの能力がどれだけ高いかによって決まり、この能力が高いほど、人生を生きる難易度が低くなると言われています。
つまり、この7つの能力が高い人ほど、現実の問題を解決したり、新しいビジネスを行ったり、人間関係を改善したりすることが得意なんです。
問題解決能力が最も発達する時期
では、問題解決能力が最も発揮できるのは、何歳のときなんでしょうか。
「脳トレなどをすれば何歳になっても上げられる能力なんじゃないの?」
と思うかもしれませんが、残念ながらそうではないという研究があります。
カリフォルニア大学サンディエゴ校は、男性アメリカ兵1,009人を対象に、次のような追跡調査を行いました。
男性アメリカ兵1,009人を対象に、40年以上に渡って追跡調査を行った。
20歳の時に問題解決能力の7つの認知機能を測定し、それ以降も定期的に実施。
全員が50〜60代になった時に、過去の成績と比べ、何歳の時にその人が問題解決能力を一番発揮していたのかを調べた。
その結果、次のとおりとなった。
- 20歳の時の問題解決能力は、62歳の能力の約40%を決めていた
- 20歳の時の7つの認知機能は、それぞれ10%ずつ決めていた。
つまりどういうことかというと、20歳の時の問題解決能力が、40年後の人生をほとんどの割合で決めているということである。
多くの人は、20歳の時から問題解決能力は変わらない。
地頭力は変わらない?!
脳トレなどはあまり意味ないかも
この研究によると、20歳以降、
- ずっと勉強し続けているか
- 頭を使った仕事をしているか
- パズルなどの知的なトレーニングをしているか
などは、あまり関係がないようです。
あくまでも「この研究では」の話ですが、なんだか少し残念な感じですよね。
脳トレなどは、やらないよりはやったほうがマシだが、20歳以降にやっても問題解決能力は上がりにくい。
やるなら、20歳になる前までに地頭を鍛えることをすると良いということのようです。
60歳を超えても脳が大きい人
「いやいや、頭を使っている人は認知症になりにくいって言うじゃないですか。」
と反論したくなりますが、別の研究では、もともと頭が良くて脳細胞がたくさんある人は、多少脳細胞がやられても認知症になりにくいというデータもあります。
読書やパズル、脳トレ、ボードゲームなどが好きな人は、20歳になるまでに、そのように脳が出来上がっているようです。
(あくまでも一説によるとですが…)
さらに、脳トレするくらいなら運動したほうがボケ防止になるという研究もあります。
実際、20歳時点での問題解決能力が高い人は、62歳になっても大脳皮質の表面積が大きい(=脳が大きい)とのこと。
じゃあ、20歳を超えたら、脳を鍛えることはしなくても生きていけるのかというと、そうではありませんよね。
地頭を鍛えることは20歳までにやるとして、20歳以降にやると人生がイージーモードになるというものがあります。
20歳を超えたらやるべきこと
問題解決能力のような地頭力は、先天的な能力です。
そのため、20歳までに出来上がってしまうものと思われます。
では、20歳を超えたらどうすれば脳力を上げられるのか。
それは、専門的な知識・教養を身につけることをすると良いんです。
仕事上必要な知識もありますし、あなたが興味のあることを深堀りしていって、それを仕事にする方法もあります。
むしろ、社会に出ると、問題解決能力だけでは解決できないことも出てきます。
それをカバーするために、専門的な知識・教養を身に着けるんです。
専門的な知識・教養は、後天的な能力で、後から鍛えないと身につかないもの。
問題解決能力が20歳までにほとんど決まってしまうというのは残念なお知らせですが、学べは学ぶほど身につく専門的な知識・教養で勝負していきましょう。
まとめ
問題解決能力とは、いわゆる地頭力のことで、ほぼほぼ遺伝子によって決まる先天的な能力です。
問題解決能力が人生の全てということではありませんが、問題解決能力が高いほうが人生がイージーモードになることは間違いありません。
そしてその能力は、20歳までにおおよそ出来上がります。
20歳以降に、問題解決能力を伸ばそうとすることは、全く意味がないとは言いませんが、効率が良いとは言えませんよね。
その変わり、後天的な能力である専門的な知識・教養を身につけることが大切です。
脳トレなどが好きな場合は、もちろんそれはそれで続けていけば良いのですが、それだけではカバーできなくなる部分が出てきますので、20歳を超えたら、専門的な知識・教養を身につけることを行いましょう。
Googleも重視する問題解決能力とは?実は20歳で人生が決まる?! まとめ
- 地頭力とも言い、先天的な能力
- 予測をする時に問題解決能力を使う
- 推論能力
- エピソード記憶
- 情報の処理スピード
- 言語能力
- 空間把握能力
- ワーキングメモリ
- 自己コントロール能力
- おおよそ20歳まで
- 脳トレなどはあまり意味ないかも
- 問題解決能力が高いと60歳を超えても脳が大きい傾向にある
- 専門的な知識・教養を身につける