せっかく学んだのにすぐに忘れてしまって勉強した意味がない…って思うことはありませんか。
私はしょっちゅうあります。
そんな、「物覚えが悪いし、記憶力なんか自信ない」という人に朗報です。
たった数十秒やるだけで記憶の残り方が段違いに良くなる方法があります。
この方法は、暗記はもちろん、読書や資格、投資、テスト勉強など幅広く使えるものです。
そこで今回は、サセックス大学の実験を元に、たった数十秒やるだけで記憶に残りやすくする方法についてお伝えします。
人間の記憶は主に2つ

短期記憶
私達の脳には、主に短期記憶と長期記憶の2つを司る部位があります。
短期記憶とは、読んで字のごとく短い期間の間覚えていられる記憶のこと。
ワーキングメモリなどもその一つで、何かを作業するときになどに必要とします。
短期記憶がいっぱいいっぱいの状態になっていると、仕事や勉強の効率が落ちたり、テンパったり、すぐにど忘れしてしまうといったようなことが発生してしまうのです。
パソコンで例えるのであれば、短期記憶はメモリの部分に当たります。
長期記憶
長期記憶とは、今まで学んだことや経験したことを、数ヶ月〜数年以上という長い年月の間覚えていられる記憶のことです。
海馬という言葉を、あなたも聞いたことはあるのではないでしょうか。
そう、経験とともに記憶を保管しておく脳の部位です。
他にも、長期記憶を司る脳の部位はあり、今回はこちらの長期記憶の話となります。
ちなみに、パソコンで例えたとき、短期記憶がメモリであるならば、長期記憶はハードディスクに当たります。
長期記憶に残りやすくなるルーティン

数十秒間記憶法
何か新しいことを学んだ直後に、数十秒間だけ復習する。
これだけで、記憶の残り方が全く変わるという実験を、イングランドにあるサセックス大学が行っています。
参加者の学生を2つに分け、それぞれに違う勉強法で26本のYouTube動画を見せた。
- Aグループ
- 動画を見た直後に、約40秒間声に出して他人に説明する
- Bグループ
- 動画を見た後は特別なことをせず、普段どおり過ごす
2週間後、各グループの学生に、2週間前に見たYouTube動画はどのような内容だったのか答えてもらったところ、Bグループはほとんど何も思い出せなかったのに対し、Aグループの多くの学生は、動画の詳細を説明できたり、要約を説明できたりした。
MRI検査による比較
サセックス大学の実験では、同時にMRI検査も行っています。
その検査結果では、Aグループの学生は、脳の後帯状皮質(こうたいじょうひしつ)という部位が活性化していたのです。
後帯状皮質とは、記憶を長期間保管しておく脳の一つです。
例えば、アルツハイマーになると、この後帯状皮質が萎縮したり、場合によっては死滅したりします。
何かを学習した直後に、たった数十秒復習するだけで、後帯状皮質が活性化して記憶に残りやすくなることがわかったのでした。
自分一人でもできる記憶法

サセックス大学の実験では、学んだ直後に約40秒間他人に話す、ということをしていましたが、自分一人でも記憶力を伸ばすことは可能です。
もう一度頭の中で、今の内容はどういうことだったのか、「要は何?」と重要だった部分を一人会議することで、その部分が記憶に残りやすくなります。
また、そのことをノートに書き出してまとめると、なおOK。
ただし、数十秒に留めることが大切です。
復習に時間をかけすぎると、せっかく学んだことを徐々に忘れていってしまうので、「つまり、今のはこういう意味だよなぁ」という感じで、短い間に復習することを心がけましょう。
まとめ
学んだことや大事なことを覚えておくためには、長期記憶にインプットさせる必要があります。
その方法の一つとして、たった数十秒やるだけで長期間覚えていられるという方法をお伝えしました。
この方法は、できれば人に話したほうがアウトプットして記憶に残りやすくなるのですが、自分一人でも可能です。
仕事や資格、学校の勉強などに是非お役立てください。
記憶力が段違いに良くなる!資格やテストに使える勉強法
- 短期記憶
- 長期記憶
- 数十秒間記憶法
- 後帯状皮質が活性化する
- 数十秒間脳内で要点をまとめる
- 紙に書き出すとなおよし
参考文献
- 絶対にミスをしない人の脳の習慣/樺沢紫苑/2017.10.17/SBクリエイティブ
- 最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法/メンタリストDaiGo/2019.3.5/学研プラス