自信とは、今の自分を認める力のことです。
言い換えるのであれば、自分の個性を受け入れる力のこと。
そのことを、「セルフコンパッション」といいます。
あなたは今、自分にどの程度満足できていますか。
その満足度が、自信への基準点となるんです。
ただ、そうは言うものの、自信がなくて一歩踏み出せない…ということもありますよね。
なぜ自信がなくなるのでしょうか。
ここに、84人の若い女性を対象とした、自信がなくなる行為に関する研究があります。
この研究では女性を対象としていますが、男性にも当てはまる内容です。
そこで今回は、その研究をもとに、自信がなくなる行為と取り戻す方法について、お伝えしていきます。
自信をなくすシチュエーション
自己否定
毎日コツコツと目標に向かって進んでいけば、自ずと自信がついていくものです。
ところが、自分の習慣を自己否定してしまうことがあります。
- こんなことしていて意味あるのかなぁ。
- 全然目標にたどり着ける気がしない。
- この生活、いつまで続くのだろう。
など、そのようなことを考えたことはありませんか。
私達は、どうしても感情を優先してしまうので、そう思ってしまうことは仕方のないことです。
ただ、そのことばかり考えていてはいけません。
- きっとゴールが見えてくるはず。
- 人の役に立っているのは間違いないので続けよう。
- やりたいことだから貫き通そう。
などと、希望を持つことが大切です。
無駄な時間を過ごしている
自信がなくなる最も有力な行為が、無駄な時間を過ごすことです。
しかもこれ、厄介なことに無意識でやってしまっていることが多いんですよね。
例えば、家に帰った後や食事した後、お風呂上がり、夜寝る前…これらの時間、あなたはどのようにして過ごしているでしょうか。
無駄にSNSをチェックしたり、ソーシャルゲームをしたりしていませんか。
それらが完全に駄目ということではありませんが、中毒性があるもののため、ついつい長い時間を費やして後悔してしまいます。
「あぁ、また無駄に時間を過ごしてしまった…。」
この後悔が、自信をなくしてしまうんです。
他人と体の違いを比べる
冒頭でお伝えした、84人の若い女性を対象とした自信をなくす行為に関する研究では、他人と比べることが自信を削る行為になるのではないか、と仮説を立てています。
この研究はまだ初期段階のため、必ずそうだとは言い切れませんが、他人と比べることで自信をなくす可能性は、十分に考えられます。
なぜなら、自己否定してしまうからです。
この研究の概要は以下のとおりです。
84人の若い女性を対象に、体や身だしなみチェックの実験を2週間行った。
- Aグループ
- 42人の女性には外見をチェックする回数を半分にしてもらう
- Bグループ
- もう半分の女性にはいつもどおり過ごしてもらう
2週間追跡調査した結果、自分の体をチェックする行為が自信を下げることにつなげる可能性があることがわかった。
この研究では、被験者たちは、以下のような行為を行っていました。
- 自分の見た目を、知人などの他人に聞いて確認する
- 自分の見た目で気になる部分を、服装などで隠したり直そうとする
- 自分の外見(特にボディ、スタイル)と他人の外見を見比べる
- 頻繁にメイクを直す
- 肌の調子やヘアースタイルなど、鏡の中の自分をチェックすることに多くの時間を割く
これらに共通することは、自分の外見の悪い点をチェックする行為です。
服装や身だしなみを整えることは大切ですし、自信をなくすことに直接つながるものではありません。
しかし、自分の外見、特に肌や体のスタイルの悪いところを頻繁にチェックしてしまうことが良くないんです。
そのことが自己否定につながってしまい、自信をなくすことになるのだと考えられます。
鏡を見過ぎる
この研究では、他人と比べるだけでなく、鏡を見過ぎるのも良くないのではないかと、仮説を立てています。
自分の悪いところにフォーカスしてしまうからということに繋がるからです。
鏡を見過ぎると、鏡を見る回数が増えていって自信をなくし、更に鏡を見るという負のループに陥る可能性があります。
自分の体に自信がないから鏡を見るのではなく、鏡を見る回数が多いので自信がなくなるというもの。
つまり、外見チェックの回数を減らせば、自分の悪いところもさほど気にならなくなり、自信が持てるようになるということです。
勘違いしてほしくないのは、鏡を全く見てはいけないということではありません。
身だしなみをある程度整えることは、エチケットとして必要なことです。
それに、不安なときは、鏡の中の自分を見ると落ち着くこともあります。
鏡の中の自分の悪いところ探しをしてはいけない、ということです。
自信のつけ方
セルフコンパッション
セルフコンパッションとは、冒頭でもお伝えしたとおり、現状の自分を受け入れることです。
弱点は誰にでもあること。
でもそれをいちいち気にせずに、今の自分はこうなんだと認めることが大切です。
そして、その弱点を個性に変えたり、得意を引き伸ばして個性にしたりすることで、自信がついてくることでしょう。
セルフボディイメージ
自分の体型を気に入ることを、セルフボディイメージと言います。
たとえ、ぽっちゃり体型だったり運動ができなかったりしたとしても、そのありのままの姿を好きでいる人は、人生の満足度が上がります。
逆に、筋トレなどでバキバキに鍛えているのに、もっと胸の筋肉がないと恥ずかしいとか、普通の人より太いのに腕が細いのが気になる、などというように、自分の体に不満を持っている人は、自信がなくなっていってしまうんです。
自分の体を改革したいと向上心を持つことは大切です。
しかし、他人と比べて全然足りないとか、ぷよぷよお腹が嫌だとか、自分を卑下することは避けましょう。
まとめ
今回お伝えした自信を下げる行為をまとめると、
- 他人と自分のスタイルを見比べる
- 自分の悪いところばかりを見つめている
- 鏡を見過ぎている
ということです。
これをなぜやってはいけないのか。
それは全て、「自己否定」につながるから。
自分を否定したり卑下したりすることで、自信は失われます。
自分の嫌な部分から目を逸らそうということではありませんが、そこばかり見つめてしまってはいけないということです。
大切なのは、ありのままの自分を一度受け入れること。
そして、弱点を個性として生かそうとすることです。
あなたが気にしている自分の欠点は、他人から見ると気にならないことがほとんどです。
セルフコンパッション、それからセルフボディイメージを取り入れて、自信を取り戻していきましょう。
他人と自分を比べるな!セルフコンパッションで自信を取り戻そう まとめ
- 自己否定
- 無駄な時間を過ごしている
- 他人と体の違いを比べる
- 鏡を見過ぎる
- セルフコンパッション
- セルフボディイメージ
https://psycnet.apa.org/record/2019-64492-001?doi=1