当たり前のことですが、世の中には幸福度の高い仕事と、その反対の人を不幸にする仕事があります。
ただこれは、国ごとに事情が変わってくるため、必ずこうだと決めつけるものではありません。
今回は、アメリカのシカゴ大学の研究を元に、就活や転職など仕事を選ぶ時に、何に気をつけるべきかについてお伝えします。
アメリカのデータではありますが、日本はアメリカの後を追う形でビジネスを行っているので、これからの就活や転職を考える際の参考にしましょう。
従業員の一般的な幸福度とは?
2007年のシカゴ大学の研究に、5万人の男女を対象とした仕事の選び方とその幸福度について調べたものがあります。
この研究では、30年間に渡って追跡調査されました。
その研究を行ったトム・スミス博士によると、雇用されている人(従業員や公務員等のサラリーマン)の一般的な幸福度の平均は、33.3%でした。
そのうち、仕事に不満を抱えているサラリーマンの幸福度は、15.7%。
一方、仕事に満足しているサラリーマンの幸福度は45.3%という結果となりました。
仕事の内容によって、幸福度に約30%もの差が開いたんですが、一体、それらの業種はどういうものだったのでしょうか。
幸福度の高い仕事
幸福度の高い仕事トップ5
まず、幸福度が高かった業種から見ていきましょう。
それは、次のとおりです。
- 第1位:聖職者(牧師など)
- 第2位:理学療法士(レントゲン技師、カイロプラクティックなど)
- 第3位:消防士
- 第4位:教育関係者(講演会、セミナー講師などを含む)
- 第5位:画家や彫刻家などの芸術家
「幸福度が高い業種は、やっぱり高収入な仕事じゃないの?」
と思ったかもしれませんが、収入は関係ないことが分かりました。
第2位に理学療法士が入っているのに、医師がランクインしなかったのは意外ですよね。
それには、理由があります。
幸福度の高い仕事の3つの共通点
幸福度の高い仕事トップ5には、3つの共通点があります。
- 主に他人を気遣うことが業務
- 人の人生を守ってより良くする
- 人に新しい考え方や知見、変化を与えるもの
つまり、人に対して影響を与え、それがダイレクトに返ってくる職業と言えるでしょう。
理学療法士がランクインして医師がランクインしなかったのは、おそらく医師の場合は、救えない命の場面に出くわす機会が多いからだと思われます。
また、患者の数が多いときなどは、どうしても機械的に診察をせざるを得ない状況になることもあるということも理由かもしれませんよね。
ちなみに、トップ5にランクインしなかった職業は、全て幸福度が低いかと言うと、そういうわけではありません。
大事なのは、今の仕事が、人に対して影響を与えるものなのか、良い価値を提供できるものなのか。
そして、それらが感謝や成長などといった形でダイレクトに返ってくるものなのかどうかという点なんです。
人を不幸にする仕事
人を不幸にする仕事ワースト3
では、人を不幸にする仕事についてお話していきます。
人を不幸にする仕事は、それをやると相手が不幸なるということではなく、その仕事をやり続けることによって、自分の幸福度が下がっていくというものです。
- 第1位:工場のベルトコンベアなどの単純作業
- 第2位:レジ打ち
- 第3位:倉庫ピッキング(運送屋など物を整理したり運んだりする仕事)
一言でいうと、どれも単純作業で、人間じゃなくてもできる仕事ですよね。
人を不幸にする仕事の3つの共通点
- 人の役に立っているのか実感が湧かない
- 感謝されているのかわからない
- 他人の人生を変えているという感覚がない
人を不幸にする仕事ワースト3は、どれも必要な仕事です。
ベルトコベアの作業がなければ店頭に商品が並びませんし、検品不足で本来入っていてはいけないものが混入しているなんてこともあるかもしれません。
今はセルフレジがありますが、大量にモノを買う時に自分でレジを打つのは大変ですし、レジ打ちをやったことがない人にとっては、やはり係員にレジを売ってもらわないと困りますよね。
倉庫のピッキング作業も、その仕事が無いとAmazonや楽天などから商品が届くことはないでしょう。
どれも私達の生活にとって必要な仕事ではありますが、その実感が湧かないというのが、幸福度を下げてしまう原因なんです。
まとめ
就活や転職などで仕事を選ぶときには、タスクの重要性に注目したほうがいいです。
タスクの重要性とは、自分が行っている(あるいは行おうとしている)仕事が、どれくらい人の生活に影響を与えるのか、そしてそれが実感できるのかどうかということ。
今回お伝えした幸福度の高い仕事は皆、人に影響を与えていて感謝されることをダイレクトに実感できるものでした。
一方、満足度を下げてしまう仕事は、それらを直接感じ取ることができない職業です。
でも、満足度が下がる仕事も必要な仕事であることは間違いありません。
「なんかやりがいないな…。人から全然感謝されないな。」
などと思って、自ら幸福度を下げてしまうようなことはせず、
「自分がやらないと困る人がたくさん出てくるはずだ。」
などと、人の役に立っているという意識を持って仕事を行うことが大切です。
幸福度の高い仕事と人を不幸にするヤバい仕事の3つの特徴 まとめ
- 従業員の一般的な幸福度の平均は33.3%
- 仕事に満足している従業員の幸福度は45.3%
- 仕事に不満を抱えている従業員の幸福度は15.7%
- 第1位:聖職者(牧師など)
- 第2位:理学療法士(レントゲン技師、カイロプラクティックなど)
- 第3位:消防士
- 第4位:教育関係者(講演会、セミナー講師などを含む)
- 第5位:画家や彫刻家などの芸術家
- 主に他人を気遣うことが業務
- 人の人生を守ってより良くする
- 人に新しい考え方や知見、変化を与えるもの
- 第1位:工場のベルトコンベアなどの単純作業
- 第2位:レジ打ち
- 第3位:倉庫ピッキング(運送屋など物を整理したり運んだりする仕事)
- 人の役に立っているのか実感が湧かない
- 感謝されているのかわからない
- 他人の人生を変えているという感覚が湧かない
- 仕事がどれくらい人の生活に影響を与えるのか、そしてそれが実感できるのかどうかが大切
- 科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方/鈴木祐/2019.12.13/クロスメディア・パブリッシング
- https://www.researchgate.net/publication/252482291_Job_Satisfaction_in_the_United_States