勉強に苦手意識を持つのは、勉強する目的を考えずにとにかく覚えて作業するよう、詰込み型の教育を受けてきたからです。
そのことについては以前、『勉強に苦手意識を持つのはなぜ?詰込み型教育の危険な洗脳』についてお話ししましたので、合わせてご覧ください。
今回は、勉強に苦手意識を感じなくするために必要なことについてお話しします。
実は、勉強に苦手意識を持たなくするための、学習を深めるための5つのカギというものが存在します。
それは一体どういうものなのか、さっそく見ていきましょう。
子どもが悪者扱いされている
勉強ができないと、子どものせいにされます。
なぜ覚えれないのか、宿題をやらないのか、テストの結果が悪いのか…etc
「悪いのはあなただ」と指を差されるのは、いつも子どもの方です。
でも、本当に子どもが悪いのでしょうか。
覚え方が悪いのではなく、教え方が悪いということも考えられますよね。
先生の本来の目的は、子どもの才能を引き出すこと。
「子どもの才能を引き出せない=先生の力不足」なんです。
子どもの成績を上げたいのであれば、大人がその子どものタイプに合わせてあげることが大事です。
IQとEQとPQの話
IQよりもEQ
IQとは何か、きっとあなたも聞いたことがありますよね。
Intelligence Quotientの略で、知能指数のことです。
もう一つ似た言葉に、EQというものがあります。
Emotional Intelligence Quotientの略で、心の知能指数のことです。
近年、作業効率のためにIQが高いことは大事だが、情報・IT社会となった今では、EQを重視すべきではないか、という意見が多数存在します。
EQが高い人は、自己管理能力や他者とのコミュニケーションが上手い人です。
学校で習うようなことを覚えることは大事ですが、それよりもEQを育てるような教育が求められているのです。
これからはPQも重要視される時代
PQとは、Potentiality Quotient(知性、知能、感情制御などの能力。簡単に言い表すとIQとEQを足したようなもの)の意味で使われる場合もありますが、この記事では、Physical Quotient(肉体の賢さ・身体能力)のことを指します。
PQが高いということは、健康体であり、頑丈であるということ。
つまり、病気にかかりにくく、スポーツなどの体を動かす能力が高いということです。
日本人(モンゴロイド)は、実は元々のPQが高いのではないかといわれています。
子どもの頃にたくさん遊んで体を動かすことにより、PQが高くなると同時に、心肺機能も向上するため、学習能力も高くなります。
勉強に対する苦手意識をなくすためには、外で思いっきり体を動かして遊ぶことも大切なのです。
Potentiality Quotient(潜在能力)でのPQは、現在ではHQ(Humanity Quotient)と称し、知恵を育てる能力とされています。
HQを高めるためには、幼少期の頃に、遊びや会話、周り(親や親戚、近所など)との豊かな人間関係性に触れることが大切です。
変化の激しい時代
方法論は通用しない?!
1990年後半~2000年前半のIT革命(情報技術革命)が起きてからは、社会の成長するスピードが格段に上がり、世の中が常に激変する時代となりました。
日進月歩というよりも秒針分歩という言葉の方が似合うくらいです。
医者や弁護士、公務員など、今までは需要があった仕事も、未来ではほとんど必要とされなくなる可能性があります。
「今、これが一番いい仕事」と思っていても、少し先の未来には違う需要が出てきて10年後には大して必要ではなくなっているということも、十分に考えられます。
方法論は通用しない時代に突入しているのです。
学校で教わることは方法論
学校では、サラリーマンとして仕事をするためにはどうすればいいのか、ということを中心に教えられます。
そのこと自体が悪いということではないのですが、組織に依存するだけでなく、自立するためにはどうするべきかも同時に教えることをしないと、途方に暮れる日本人が増えてしまうのです。
激しい時代の変化についていくためには、内容や情報を教えることよりも、学習方法を教えることが一番のレバレッジになります。
古典でよく言われている、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えろ」というものと同じことですよね。
私たちは、一つの仕事や勉強にこだわり過ぎず、時代の変化に対応するための学習方法を身に付けることが大切です。
学習を深める5つのカギ
今からお話しする5つのカギを持っておかないと、未来への扉が開きません。
自分自身や周りの子どもたちが勉強への苦手意識をなくすためにも、しっかりとインプットしていきましょう。
① 予備知識を破壊する
予備知識とは、固定観念や既成概念、思い込みのようなものです。
その予備知識が学習を邪魔する場合があります。
本来であれば、スポンジのように全てを吸収することが望ましいのですが、そのような人はほとんどいないでしょう。
テレビや新聞、インターネットなどの媒体を通じて、私たちは間違った予備知識をつけている可能性があります。
予備知識を破壊するためには、「今私には、変な予備知識が備わっている可能性がある。常に軌道修正しながら新しい知識を取り入れる。」と意識することが大切です。
② 知識×経験
知識だけを持っていても、経験していないと知ったかぶりになることがあります。
知識だけでは、本当の意味で理解したことにはならないということです。
理解=知識×経験
この方程式を覚えておきましょう。
もし、子どもに何かを理解させたいのであれば、知識を教えたらすぐに経験させることが重要です。
また、人からの情報が、自分の経験とミスマッチしているのであれば、その情報は信じない方が良いともいえます。
知識を取り入れて経験し、理解が得られることにより、世の中に溢れかえっている良い情報、悪い情報を見分けることができるようになるのです。
③ 学習方法そのものを教える
今やっていることは、5年後、10年後には使えなくなる可能性があるということは、先ほどお伝えしました。
そのため、調べ方や学び方を教えて、あとは自分自身で学習していくしかありません。
理由よりも手順を重視する人もいるので、ある程度方法論を教えることも大事ですが、それだけでなく、目的を伝えて調べ方や学び方も教える必要があるのです。
④ フローに入らせる
フロー(又はゾーン)とは、全神経がそこに集中している状態です。
例えば子どもの場合、ひとたび遊びに入ると、ずっとそのことに集中していますよね。
変な絵を描いていたり、人形やボールなどで遊んでいたりするときは、集中力を生み出している状態です。
そのフロー状態を邪魔することなく、むしろ続けさせるためのサポートをしてあげると良いでしょう。
⑤ アウトプットさせる
学校で習うことはインプットで、ほとんどアウトプットする機会がないので、今日習ったこと、教わったことを子どもに話してもらうなど、アウトプットさせると理解が深まります。
「学校で習ったことを家に帰ったら話す」という目的が生まれることもメリットです。
実際に何かを作らせたり、やらせたりすることも良いですよね。
インプットだけでは受け身状態でやらされている感がありますが、アウトプットするときに習ったことを自分の中に落とし込む必要があるので、学習内容が定着するようになるのです。
IQを上げるためには、2つのことが大事だといわれています。
その2つとは、想像するそして描写を話すことです。
頭でイメージしたことを言葉で表現すると、IQが上がりやすくなります。
つまり、アウトプットが大事だということですよね。
テレビやゲーム、スマートフォンなど見ると、頭の中で想像する時間が無くなってしまいます。
一方的に情報を受け取るだけでは、理解することができません。
頭で想像したことを話す機会を増やすことが大切です。
まとめ
勉強に対する苦手意識を減らして、学習を深めるためにはどうしたら良いかをお話ししてきました。
学校で習っただけでは、本当の理解にはなりませんので、その内容を話してもらったり、経験させたりすることが大切です。
理解=知識×経験
という方程式を忘れないようにしましょう。
また、人間社会の変化が激しいので、方法論だけではついていくことが難しいです。
「これをやると儲かるよ。」と教わったことが、その時点で古い情報になっていることが多々あります。
きっとあなたも、実感していることではないでしょうか。
時代の流れについていくためには、調べ方や学び方などの学習方法を学び、自分自身で学習していくスタイルが求められます。
フローに入れる環境を見つけて、常にインプットそしてアウトプットすることを心がけましょう。
勉強の苦手意識を克服する!学習を深めるための5つのカギ まとめ
- 勉強ができないと、子どものせいにされる
- 先生の教え方が悪い場合もある
- IQよりもEQが重要視される時代
- PQ(肉体の賢さ)も大切
- 方法論だけでは足りない時代
- 調べ方などの学習方法を身に付ける必要がある
- 予備知識を破壊する
- 知識×経験
- 学習方法そのものを教える
- フローに入らせる
- アウトプットさせる
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