「お金は悪いもの」、「お金は汚い」、「お金が原因で人生上手くいっていない」などと、あなたはお金に対して良くない考え方をしていませんか。
もしかすると、意識して考えることはしないかもしれませんが、毎日どこかのタイミングで感じてしまうことはありますよね。
あなたの内側で、お金に対して良くない考え方をしていると、あなたの外側の生活にも反映されて、金銭トラブルが起きてしまうこともあるのです。
それならば、「お金は人を幸せにするもの」、「お金は愛情を注ぐもの」、「お金は人生を豊かにするもの」などと、お金に対してポジティブな考え方をした方が、輝かしい人生を送れるのではないでしょうか。
ただ、もしあなたが、幼少期の頃からお金に苦労していたり、お金は良くないものと周りの大人たちから言い聞かされていたら、その洗脳を解くのは容易ではないかもしれません。
そこで今回は、お金に対して悪いイメージを持ったままだと良くない理由や、お金持ちの考え方、そしてお金を扱うために知っておくべきことなど、お金の考え方についてお伝えします。
お金に対する悪い考え方が与える影響とは
お金を手に入れても不安は消えない
「お金が全然足りない。」、「もっとあれば楽になるのに。」「一生懸命働いているのに給料が少ない。」など、お金に不満や不安を抱えていると、どんなにお金を手に入れたとしても、その感情は消えることはありません。
お金は形としては「モノ」のはずですが、私たちは色々な感情をお金に投影してしまいます。
もし、1週間は何もせずに暮らせる分のお金を貯めたとしたら、あなたはその1週間、何をして過ごしますか。
遊んだり、リラックスする日もあると思いますが、きっと、次の1週間や1か月間に暮らせるだけのお金を貯めないといけないと思うのではないでしょうか。
そして、1か月間のお金を貯めたら、今度は1年間…というように、終わることがありません。
仮に一生分のお金を手に入れたとしても、今度はそのお金が減っていくことに不安を感じるようになるのです。
お金と感情は別もの。お金に対する考え方を直さない限り、一生お金に対して不安を抱えることになるのです。
人にお金を奪われる結果に…
世の中には、一生懸命働いているのにお金が少なくて苦しい思いをしている人がいる一方で、ずる賢くて抜け目のない金持ちもいます。
この、ずる賢くて抜け目のない金持ちとは、常に相手から様々なものを奪い取ろうとする詐欺師なのですが、お金の正しい考え方を持っておかないと、詐欺師にお金を奪われることになりかねません。
つまり、ファイナンシャルリテラシー(お金の教養・知識)を身に付ける必要があるということですよね。
ちなみに詐欺師が上手くいくのは、最初だけで、後から噂がついてくるため、手法をどんどんと変えていくことになります。
結局のところ詐欺師も、お金に対する不安からは逃れられず、お金に支配されているのです。
お金に振り回される
「お金がもっとあれば裕福な暮らしができるのに。」、「お金がないから習い事ができない。」、「お金がないから旅行に行けない。」などという考え方は、お金に振り回されている証拠です。
お金が中心でビジネスが成り立っていることは否めないため、常にお金を考えることは仕方ないなのですが、もう少し、現実に目を向ける必要があります。
元々お金とは、物々交換するための手段であって、お金を手に入れることそのものを目的にしてはいけません。
あなたにとって、お金とは何なのかを決める必要があります。
なぜお金を欲しがるのか
生活費のため
なるべく不自由なく暮らしていこうとしたとき、ある程度のお金は必要です。
ただ、生活費が必要だから仕事をするということであれば、だんだんと今の仕事にやりがいを感じられなくなり、何のために生きているのかさえ、疑問に感じるようになります。
生活費を稼ぐことを目的にしてしまうと、本来あるはずの幸せに目を向けることができなくなってしまうため、注意しなければなりません。
権力を手に入れたいから
権力や権威を手に入れることを目的に、お金を稼ごうとする人がいますが、この考え方はかなり危険です。
なぜなら、人を大切にすることを忘れてしまい、必ず仕返しを受けるから。
確かにお金は、数字で示すことができるため、相手と比べ安いものではあります。
しかし、相手と競おうとすると、ゼロサムゲーム(全体の合計はプラスマイナスゼロで、パイは分け合うものという考え方)をしてしまい、お金を奪い合うことになるのです。
つまり、パイ(自分だけでなく全体の資産)を増やすということをしなくなってしまうということ。
ゼロサムゲームから脱出する方法は、パイを大きくすることです。
パイを大きくすれば、パイを分け与えたとしても、自分が手に入れられる量は変わりませんし、分け与えた分、感謝されますよね。
権力を手に入れようとする人は、歳を取って力がなくなった時に、人から奪われる結果になってしまうのですよ。
周りの人を見返すため
何かコンプレックスを抱いていて、たくさん稼いで周りを見返してやる、という理由でお金を手に入れようとする人もいます。
この場合、起爆剤としては有効に働いて、お金を稼ぎやすくなりますが、残念ながら長続きすることはありません。
見返してやりたいというエネルギーは、保つことができないため、途中でバーンアウトしてしまいます。
見返してやりたいというエネルギーを起爆剤に使って稼いだら、今度は稼いだお金を人の役に立つことに使う必要があります。
そうしないと、権力を手に入れたい人たちと同じ結末になってしまうのです。
自由を求めるため
「何もしたくない」、「遊んで暮らしたい」、「働かなくても生きていける分だけのお金が欲しい」と思っている人は、多いのではないでしょうか。
お金があれば自由になれるという考え方は、不安がつきまとう結果になります。
私たちの脳は、人に貢献することによって幸せを感じるようにできています。
逆に、何もせずにいると、考え事が増えて不安やうつになるのです。
仮に、何億という莫大なお金が手に入った時、それを遊びに使うと、さらにもっと刺激的な遊びに使うようになり、お金を費やすことに快感を覚えて中毒になります。
そうなると今度は、遊ぶことに飽きてくると同時に、このままで良いのかという罪悪感が生まれ、しかも貯金がだんだんと減っていくことに不安を覚えるのです。
アメリカのお金持ちトップ2.5%の3つの考え方
お金=自由を手に入れるためのもの
「あれ?さっき自由を目的にするとダメって言ったじゃん。」と突っ込まれそうですが、ここでいう自由とは、何もしない自由ではなく、発想の自由のことです。
お金が全てではありませんが、全てのものはお金で買えますよね。
つまり、お金持ちになればなるほど、より大きなプロジェクトにお金を費やして仕事の幅が広がるのです。
仕事の幅が広がれば、自分の事業を拡大することもできますし、投資して投資先の企業の成長に一役買うことだってできるようになります。
そのように、世の中のパイを大きくしていくことに貢献できる自由が手に入ると考えているのです。
また、自由な時間、自由な場所で仕事をすることも可能になりますよね。
自分が好きな時に仕事ができるということは、ストレスが軽減でき、自由を感じながら人の役に立つことができるのですよ。
お金の教養は身に付けるべき
アメリカの場合、高校生の時に、お金の教育を受けます。
そして身に付けたファイナンシャルリテラシー(お金の教養・知識)を、社会人になった時に活かして、ビジネスで成功するのです。
そのように、トップ2.5%の人たちは、ファイナンシャルリテラシーを大切にしています。
ちなみに、アメリカだけでなく、たいていの国では、学校でお金の教育を受けます。
しかし私たち日本人は、学校でお金の教育を受けることがないので、自主的に学ばなければなりません。
ファイナンシャルリテラシーを身に付けないと、お金をより多く稼ぐどころか、お金の不安やトラブルは消えることがないのです。
私たちは、アメリカを始め、他国に比べてお金の考え方に関して出遅れているため、書籍などで積極的に学ぶ必要があります。
良いことも悪いことも自分事ととらえる
このことを「自己統制」といって、トップ2.5%の人たちは、自分自身に起きている出来事は、自分でコントロールすべきという考え方を持っています。
つまり、「自分がどのように考え、どのような行動をとるのか、自分次第でお金はいくらでも稼げるし、失敗したとしてもそれは自己責任だ。」という考え方のこと。
「いや、それなら、天候も自分で操れるってこと?」と反論したくなると思いますが、トップ2.5%の人たちは、自分でコントロールできないものをしっかりとわきまえています。
天候や相手の感情など、自分でコントロールできないことに時間を費やしても仕方がないため、自分ができることに集中して、自分で自分の管理をしながら仕事を行っているのです。
お金に振り回されないために覚えておくべき4つのこと
お金は稼ぐもの
私たちは、学校でお金の教育を受けないため、お金は会社から受け取るものと思ってしまっています。
もちろん、それは悪いことではなく、会社に貢献しているからこそ受け取れるものでもあります。
しかし、本来であれば、お金は自分のスキルを活かして、自分の手で稼ぐべきものなのではないでしょうか。
決してサラリーマンが悪いと言っているのではないので、勘違いしないでくださいね。
サラリーマンでも、自分のスキルを活かして仕事にやりがいを感じているのであれば、素晴らしいことです。
ただ、何のために働いているかわからず、会社に行って給料を受け取っているという状態であれば、お金に対する考え方を見直す必要があります。
お金を稼ぐということは、人に貢献してパイを増やすということ。
お金を受け取っている状態から、お金を稼ぐためにできることに意識を向けるのです。
アメリカのパデュー大学とギャロップ(アメリカ世論研究所)、さらにはダニエル・カーネマン(ノーベル経済学賞受賞者)によると、約7.5万ドル(700万円~800万円)が幸せを感じる年収だということが分かっています。
なぜ7.5万ドルなのかというと、食事や買い物、旅行でちょっとした贅沢ができるから。
時々、プチ幸せを感じることができるということですよね。
それ以上の年収になると、ある程度のものが手に入ってしまうため、喜びを感じることが少なくなるのだそうです。
ちなみに、年収1,000万円くらいだと、「俺って頑張っているよなー」と、人生に意味を感じられるとのこと。
反対に、年収1,000万円を超えてくると、今度は物事に対して感情が動かなくなってきたり、やりたくないことまでやらないといけなくなって、幸福度が下がってしまいます。
そう考えると、常に幸福を味わっていたいのであれば、年収700万円~1,000万円を目指すと良いことが分かりますよね。
お金は守るもの
「お金を守る」と聞くと、貯金することをイメージすると思いますが、それだけではありません。
あなたからお金を奪おうとする人たちから、守る必要もあります。
そのためには、ファイナンシャルリテラシーを身に付けたり、周りの人たちと良い人間関係を気づくことも大切なことです。
『人生を狂わせる?!お金の考え方のズレから生じる問題と対処法』でもお伝えしましたが、お金のトラブルは、必ず人が絡んでくるため、どんな人たちと付き合うべきなのか、真剣に考えるべきことなのです。
お金は増やすもの
私たち日本人は、お金を貯め過ぎです。
日本銀行の2016年9月に発表した「資金循環の日米欧比較」によると、日本人はいかに貯金好きかが分かります。
- 【現金・預金比率】
日本52%、欧州35%、米国13% - 【株・投資信託】
米国47%、欧州25%、日本16%
つまりこれは、日本人は守りに入ってしまって機会損失している(本来であればお金を増やせたのに、その機会を失ってしまっている)ことを示しています。
将来が不安だからお金を貯める、という心理が働くことは理解できますが、貯めたお金を投資に回せば、もっと増やすことも可能なのです。
ところで、「投資」と聞くと、かなりリスクがあるように感じますよね。
それもそのはず、私たちはアメリカなどとは違って、投資に関して学校で教育を受けないからなのです。
しかし、ファイナンシャルリテラシーを身に付ければ、お金を増やすことも可能になるのですよ。
お金は回すもの
お金にも使用期限があると考えるべきです。
『人生を狂わせる?!お金の考え方のズレから生じる問題と対処法』でもお伝えしましたが、通貨(currency)の語源は、流れ(current)から来ています。
水をイメージするとわかりやすいのですが、水を溜めておくとカビが生えたり異臭がしたりして、腐りますよね。
循環していない水たまりや池の水は、汚れてしまいます。
そしてそれは、お金にも言えることで、貯めてばかりいるとお金は腐っていき、悪いことを引き寄せてしまうのです。
これを回避するためには、人の役に立つことにお金を使うこと。
ちょっとスピリチュアルっぽくなってしまいますが、お金は、使う人の考え方によって姿を変えると言われています。
つまり、人から感謝されることに使ったお金は、何倍にもなってあなたの元に戻ってくることもあるということです。
まとめ
正しいお金の考え方を身に付けて人生を変えるには、ファイナンシャルリテラシー(お金の教養・知識)を身に付けなければなりません。
しかし日本の学校では、ファイナンシャルリテラシーを学習しないため、書籍やセミナーなどで自主的に学ぶ必要があります。
書籍の代表的なものには、「アメリカの高校生が読んでいる金融の教科書」があります。
このシリーズには、税金や経済、資産運用、投資、起業などがありますが、これらを読むだけで、かなりの知識が身につきますよ。
その代わり、1冊に書かれているボリュームは多いですけどね。
あなたのファイナンシャルリテラシーを育てて、正しいお金の考え方を身に付ければ、あなたの人生の幅は大きく広がります。
そして、お金に悩むことなく、ストレスも受けることが少ない生活を送ることができるのです。
あなたは、何をして生きたいですか。
もし今、生きる目的がないのであれば、当面の間、年収700~1,000万円を目指して、時々贅沢をする、というような生活を送ることを目標にするのも良いかもしれませんよね。
後悔しないお金の考え方、あなたの人生を変える秘密 まとめ
- お金を手に入れても不安は消えない
- 人にお金を奪われる結果に…
- お金に振り回される
- 生活費のため
- 権力を手に入れたいから
- 周りの人を見返すため
- 自由を求めるため
- お金=自由を手に入れるためのもの
- お金の教養は身に付けるべき
- 良いことも悪いことも自分事ととらえる
- お金は稼ぐもの
年収700~1,000万円だと幸福を感じやすい - お金は守るもの
貯金だけでなく、付き合う人を考える - お金は増やすもの
日本人は貯金しすぎて機会損失している - お金は回すもの
お金は水と同じように循環させるべき
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