人って結構、相手の話し方で印象の良し悪しを決めているんですよ。
「えっ、なんて不公平な。」
と思いたくなりますが、私たちは人を見た時、まずは見た目で判断しますよね。
コミュニケーションの話でよく出てくるメラビアンの法則では、ボディランゲージから55%、話し方から38%、言葉の内容から7%の情報を得ています。
つまり、どんなに良いことを言っていても、ボディランゲージや話し方がダメだと相手にしてもらえないということ。
人気のある人やなぜか頼られる人、モテる人は、知ってか知らずか、皆、説得力のある話し方をしているのです。
そこで今回は、人脈が増える説得力のある話し方についてお伝えします。
これはどちらかというと男性向けの話です。
女性の方は、男性のこういうところに騙されないための対策として、見ていただければと思います。
人は何によって評価されるのか
期待されることが必要
私たちは、人から注目されるようになって評価されることにより、お金が稼げるようになったり給料が上がったりします。
大事なことは、注目してもらわないといけないということ。
では、注目してもらうためには、何が必要だと思いますか。
「この人は仕事ができそうだな」、「今後もっと成長が見込めるよな」、「リーダーとしてふさわしいよな」などと期待されることです。
以前、『尊敬される人と舐められる人の違い、実績が重要ではなかった』でもお話ししましたが、実績や仕事の内容よりも、この人は期待できそうだと相手に思ってもらえることにより、評価が上がります。
もちろん結果も大事なんですが、それだけではなくて期待されることによってどんどん上へあがれるようになるのです。
実は話し方が大事
儲けることが上手かったり、人を惹きつける能力が高い人は、話し方が上手いです。
などと偉そうに言っている私は、話し方がヘタクソです。
なので、もっと説得力のある話し方を身に付けたいなと思って調べて、それをあなたにシェアしているという感じです。
冒頭で、ボディランゲージの話をしましたが、例えば高身長でほとんど体を動かさずに(左右に揺らさずに)手を動かして話す人は、注目を浴びやすいです。
まず、高身長というだけで、仕事ができそうなイメージがありますからね。
空間を支配する面積が大きくなるので、説得力が増すのです。
女性が低身長よりも高身長の男性を選ぶ傾向にあるのは、そのせいですよ。
身長プレミアムってやつです。
ちなみに私は160cmなのでかなり小さいです、はい…。
話が逸れましたが、今回は説得力のある話し方にフォーカスして話を進めていきます。
プライベートでは普通に話せばいいですけど、仕事の時や交渉する時などに今からお伝えすることを活用してみてください。
説得力のある話し方とは
ポイント1:声のトーンを低くする
声の低い人の方が、給料が高い傾向にあるということが分かっています。
先ほど、高身長の人の方が注目されやすく評価されやすいということをお話ししましたが、それと同じくらい評価されるのが声の低さです。
アメリカのデューク大学とカリフォルニア大学では、声のトーンについてほぼ同じような研究をしていて、それによると声の高いCEO(企業の社長など)よりも声の低いCEOの方が業績が良い傾向にありました。
声の低いCEOだと確実に業績が良くなるということではありませんし、比例してもいませんでしたが、一定の相関が認められたというものです。
別の研究では、録音した同じ人の声を高くしたり低くしたりして、どの声がリーダーとしてふさわしいかを第3者に聞いたところ、声が低い方がリーダーとしてふさわしいという結果となりました。
同じ人の声なのに、トーンを変えただけで期待度が変わったのです。
そのため、仕事の時などは声をワントーン落として話すと良いでしょう。
ポイント2:ゆっくり話す
説得力を上げるためには、スローペースで話した方がいいです。
これなら、誰にでもできそうですよね。
「低身長だし声も大して低くないし(というかドモルし)、全然いいことないや。」
と落胆していたんですけど、少し希望の光が差してきました。
例えば政治家の場合、ゆっくり目に演説する政治家の方が、そうではない政治家に比べて当選率が高くなる傾向にあります。
相手に納得してもらいたい場合には、理解してもらう必要があるので、ゆっくり目に話すと良いのです。
では、早口で話すとどうなるのか。
反論をされにくくなります。
相手の理解が追い付かないまま次々話すことになるので、自分の話を押し通すことができますし、少し賢いイメージを相手に与えることもできます。
ただ、あまり理解されないまま話が終わるので、説得のある話し方を考えた時には、ゆっくり目に話した方がいいでしょう。
つまり、相手の話を聞くことが中心の時や、相手に理解や説得を促す時はゆっくり目に話し、自分の意見を押し通したい時には早口で話すと良いということです。
ポイント3:間(ま)を入れる
話の途中で間を入れると、自信や余裕があるように見えるのでとても大事なことです。
1つの文章(意味のかたまり)ごとに、1~2秒の間を入れると説得力が増します。
「えっ、たった1~2秒だけですか。」
と思うかもしれませんが、会話の中でたった少しの間があるだけで注目度がグンと上がります。
しかも、普段の1秒よりも会話の1秒の間は長く感じるので、相手に一瞬不安を与えることになります。
人は不安を感じると、堂々としている人についていきたいという心理が働いて自分が主導権を握ることができるのです。
ポイント4:語尾を下げる
文章の語尾のイントネーションを少し落として話すと、力強さが増します。
文末だけではなく、途中で下げるのも効果ありです。
途中で下げるとはどういうことかというと、次のような感じです。
文末だけでなく⤵ 途中で下げるのも⤵ 効果ありです⤵
試しに、この矢印を上向きにして声に出してみてください。
文末だけでなくぅ⤴ 途中で下げるのもぉ⤴ 効果ありですぅ⤴
馬鹿っぽく聞こえますし、最後は疑問形になっていて自信なさげに感じますよね。
話始めは、イントネーションを上げると好印象に感じますが、途中や最後はイントネーションを下げると説得力が増すのです。
ポイント5:呼吸を深くする
私たちは無意識に、相手の呼吸を見ています。
何気なくしている呼吸はとても大事で、呼吸を整えることで、自分のメンタルをコントロールすることができます。
瞑想などがその良い例ですよね。
そして実はこれ、相手のメンタルもコントロールすることができるのです。
具体的には、口呼吸ではなく鼻呼吸で会話をします。
口呼吸だと呼吸が浅いので、焦っているように見えたり、不安で自信がなさそうに見えてしまいます。
ところが鼻呼吸だと、余裕があって自信があるように感じるのです。
話し方で注意すべきこと
話し方に自信のない人の方が有利?!
説得力のある話し方のポイントを5つ解説しましたが、それを行う前提として守るべき大切なことがあります。
それは、相手に安心感を与えるということです。
あなたの周りに、声が野太くて、体が縦にも横にもデカくて、威圧的な人っていませんか。
そのような人が、ポイント1~5を行うと、余計相手に圧迫感を与えることとなってしまいます。
そうなると、「この人とは一緒にいたくない。」と思わせる結果となってしまうので、注意しなければなりません。
逆に普段話し方に自信がない人が実践すると、相手の印象を覆すことができるでしょう。
あくまでも相手に安心感を与えるためという目的で、ポイント1~5を使って話すことが大切です。
声の低い人は浮気性?!
声の低い人の方が高い人に比べて、落ち着きがあるような印象を相手に与えることができますが、実はちょっとした落とし穴があります。
それは、浮気っぽく見られるというものです。
カナダのマクマスター大学が行った研究では、87人の女性に、声の高さを色々と変えた男性の声を聞いてもらい、その魅力度を判定してもらったところ、確かに低ボイスの方が魅力度は高い傾向にありました。
しかし、ワンナイト(一夜限り)の関係としてはいいけれど、長期的には浮気しそうだから嫌だと判断されていたのです。
ということは、例えば付き合い始めの頃は声をワントーン落とすくらいが丁度良く、お互い慣れてきたり長い付き合いになってきたら、声のトーンを戻すか少し上げた方がいいということです。
まぁでも、デートの時に話し方のテクニックばかり意識していたら、他が上手くいかなくて失敗するということもあるので、テクニックだけに頼ろうとするのは止めた方が良さそうですね。
話し方の4つのタイプ
説得力のある話し方としては、ポイント1~5が効果的なのですが、どうしても声を低くできなかったりゆっくり話せなかったりすることってあるじゃないですか。
では、そんな人は魅力がないんですか、というとそういうことではありません。
どのタイプの話し方にもそれぞれ、良し悪しがあります。
それを解説しているのが、アナウンサーの魚住りえさんが書いた『たった1日で声までよくなる話し方の教科書』という本です。
その本の75ページ~78ページに話し方の4つのタイプについて記載していますので、参照してお伝えします。
1:高い声×ゆっくり
優しく大らかな印象となります。
ほんわか、大らか、癒し、優しさ、母性的
2:高い声×速く
元気で明るい印象となります。
元気、明るい、エネルギッシュ、若々しい、押しが強い
3:低い声×ゆっくり
落ち着いた印象となります。
落ち着き、癒し、悩み事相談、父性的
4:低い声×速く
仕事ができる印象となります。
できる人、信頼感、明晰、クール
まとめ
私たちは、人から注目を浴びて評価されることによって、よりお金が稼げたり良い人脈を増やすことができたりします。
そのためには、相手の自分に対する期待度を上げる必要があります。
説得力のある話し方は、相手に期待されて評価を上げるための一つの手段です。
これだけマスターしておけば完璧というものではなく、実際に仕事で結果を出すことも大事ですし、話し方のテクニックばかりに頼ると表面だけの薄っぺらな人間だと誤解されてしまうので注意しましょう。
説得力のある話し方をするために、ポイント1~5についてお伝えしましたが、要は相手に落ち着きを与えることが大切ということです。
落ち着いた印象を相手に持ってもらうことにより、「この人ならできそうだ」と評価が上がって説得力が増すのです。
くれぐれも、威圧的・高圧的にならないように注意してください。
あくまでも相手に安心感を与えることが真の目的です。
私たちは、相手の話す内容よりも、話し方に注目して相手の印象を決めてしまうので、大事な場面では特に、ポイント1~5を意識した会話を行いましょう。
なぜあの人はモテるのか?人脈が増える説得力のある話し方 まとめ
- 期待されることが必要
- 実は話し方が大事
- ポイント1:声のトーンを低くする
- ポイント2:ゆっくり話す
- ポイント3:間を入れる
- ポイント4:語尾を下げる
- ポイント5:呼吸を深くする
- 威圧的・高圧的になってはいけない
- 安心感を与えることが目的
- 声が低い人は浮気っぽく見られる
- 「高い声×ゆっくり」は優しく大らかな印象
- 「高い声×速く」は元気で明るい印象
- 「低い声×ゆっくり」は落ち着いた印象
- 「低い声×速く」は仕事ができる印象
たった1日で声までよくなる話し方の教科書/魚住りえ/2015.8.20/東洋経済新報社/p.75~p.78
- https://www.cnn.co.jp/business/35034861.html
- https://news.livedoor.com/article/detail/8172438/
- https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2463179/Men-lower-voices-deemed-attractive.html#ixzz2i0o5zOjv
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