切羽詰まっていなかったり、ノルマが課せられていなかったりすると、やる気が出なくてサボり癖がついてしまうことってありますよね。
何に対しても怠けてしまって、最後までやり切らずに中途半端に終わってしまうことに悩む人は多いです。
残念ながら、私もその一人。
私たちは物事を最後までやり切る方法を教わっていないので、中途半端に終わってしまって当たり前っちゃ当たり前なのですが、サボると自分に対して罪悪感が生まれるじゃないですか。
その罪悪感が良くないですよね、自己嫌悪に陥るので。
物事をやり切るために何かいい方法がないかなと探していた時に、解釈ひとつでサボり癖を直す方法というものを見つけましたので、今日はそれについて話していきます。
解釈がよくないからサボり癖がつく
基本は料理と同じ
全ての状況において、これだけやっておけばOKというものがありません。
料理と同じようなものです。
全ての食べ物に醤油をかければおいしくなって完璧かというと、そうではありませんよね。
食べ物によって使う調味料を変えるはずです。
これは、サボり癖を直すことにも当てはまること。
あなたの環境や仕事の状況、今問題となっていることなどに対して、ベターな方法は何かなと考えながら行っていくことが大切です。
とはいえ、この状況になったらこれをして、別の問題に対してはこのように対策して…なんていちいち考えていられませんよね。
むしろ、「あの時ああすればよかった」、「もっとこうしていればよかった」などと後悔することが多いはずです。
なので、今日お伝えすることは、とてもシンプルにします。
ポイントは、2つの解釈を上手く利用してサボり癖を直すというものです。
物事が捗る2つの解釈
私たちがついつい怠けてしまう理由の一つに、考え方が良くないからということが挙げられます。
物事をやるのに難しく考えすぎたり、逆に夢を大きく描きすぎて現実とのギャップでやる気がなくなったり、根性論で何とかしようとして挫折したり…。
そのような経験ってありますよね。
そこで、考え方を2つに絞ります。
その二つとは、
- 抽象的な解釈
- 具体的な解釈
です。
抽象的な解釈とは、ビジョンをイメージするもの。
お金を稼げるようになったら、こういうことをしているだろうな、こんなことに挑戦したいな、こんな生活をしているだろうなと、しっかりとした計画ではなく、漠然とした曖昧なイメージのことです。
一方、具体的な解釈とは、ToDoリストのようなもの。
一つひとつこなしながら進めるために、マニュアルなどを作って、具体的な行動を取るためには何が必要なのかを考えることです。
2つの解釈のうちどちらが良いか
結論から言うと、両方を混ぜながら進めていきましょうというのが答えです。
どちらかが重要でどちらかは考えなくてもいいものということではありません。
でも、どんな時に抽象的な解釈が良くて、どんな時に具体的な解釈が良いのか気になりますよね。
ここで間違えると、結局サボり癖がついたままになってしまうので、注意しましょう。
感想文の提出が早かったのはどちら?
学生に新印象派の画家の絵を見せて、その感想文を提出してもらうということを行った実験があります。
その実験では、次の2つのグループに分け、どちらのグループの方が感想文の提出が早かったかを調べたものです。
Aグループ:絵の素晴らしさを説明するときに、この絵がどんなイメージで描かれたのかなど抽象的な説明で、その説明だけでは理解が難しく、色々な解釈が取れるグループ
Bグループ:その絵はどのようにして描かれているのか、何が目的なのかなど、具体的に細かく説明されたグループ
さて、感想文の提出が早かったのは、どちらのグループでしたでしょうか。
答えは、Bグループ。
感想文が提出されるまでに、Aグループは平均20.5日かかり、Bグループは平均12.5日という結果になりました。
手を付ければ比較的簡単に終わらせられるというような単純な作業は、具体的な解釈をしながら作業した方が、進むスピードが早いということです。
長距離走に有利な解釈
感想文の提出のスピード例を考えると、
「やっぱり、ToDoリストを作って、具体的に何をすべきか考えながらやっていった方が中途半端にならずに済むじゃん。」
と思うかもしれませんが、実は、具体的な解釈の方が不利になることもあります。
それは、手を付けてもなかなか終わらないもの、完了するまでに時間がかかるものです。
例えば、資格の勉強や英語の勉強、起業して会社をつくるなど、形にするまでに時間がかかるようなことは、具体的な解釈よりも抽象的な解釈の方がモチベーションが高まることが分かっています。
なぜ、実現するまでに時間がかかるようなことは、具体的な解釈が不利になるのか。
それは、結果が出るのに1年以上かかる場合、具体的な計画を立てても、その予測通りにならないので途中で挫折してしまうからです。
そのため、抽象的な解釈でビジョンを描いて、その目的地をめがけて進んで行くと、物事が達成されやすくなるのです。
サボり癖を直すステップ
2つの解釈を切り替えながら進める
中途半端に途中で終わることなく最後までやり切るためには、抽象的な解釈と具体的な解釈を切り替えながら進むことが大切です。
抽象的な解釈とは、目的地を決めるようなものなので、まずはどこへ向かうべきかを考える必要があります。
そして、ビジョンを思い描いたら、今何をやるべきなのかをToDoリストにしたり計画を立てたりして具体的な解釈を利用するのです。
どちらに対してモチベーションが下がっているのか考える
目の前のタスクに対してやる気が起きないのか、将来の希望が見えていなくてモチベーションが下がっているのか…。
やる気が出ないのはどちらが原因なのかを考えると良いです。
取り組めばすぐに終わるようなタスクは、抽象的な解釈は必要ありませんよね。
取引先にメールを送る、洗濯や掃除をする、食材を買いに行くなどは、ビジョンを思い描く必要は無いはずです。
そのような場合は、具体的に何をすべきかだけを考えればOK。
逆に、これは数カ月~数年はかかりそうだなというものは、目的地を決めるためにも、最初にビジョンを描くと良いです。
ただ、ビジョンを考えたものの、時間が経つにつれ、具体的なことを考え過ぎてやる気がなくなっているということもあるかもしれません。
そのような時は、時々ビジョンを思い出して、そして具体的に今何をすべきか、改めて考え直すと良いでしょう。
ビジョンをイメージする時は、現実的に達成かどうかを考えることが非常に大事です。
ビジョンとは、自分の向かうべき道を定めるものであるため、現実的に不可能なものは、ただの理想で終わってしまう可能性があります。
現実的でかつ、途中で目的を変更しても問題なさそうな柔軟性があるビジョンにすると良いでしょう。
まとめ
今回は、抽象的な解釈と具体的な解釈を上手く利用して、サボり癖を直しましょうというお話しでした。
ほとんどの場合、目の前のことを終わらせるために、具体的な解釈を利用しながら進めていくことになるかなと思います。
そして、これはすぐにはできそうにない、時間がかかりそうだというものについては、一度、達成した後の自分を想像してから具体的に今どうするべきかを考えると良いです。
つまり、まとめるとこのような感じです。
今すぐにやるべきこと、できるもの
ToDoリストなどを活用して具体的に何をすべきか落とし込む。
中長期的に時間がかかりそうなもの
一度達成した後のビジョンを考え、その後具体的に今何をすべきかを考える。もし、途中でやる気がなくなってきたら、もう一度ビジョンが何だったかを思い出す。
抽象的な解釈と具体的な解釈を上手く活用するためには、今あなたが、目の前のタスクに対してモチベーションが下がっているのか、将来のビジョンが見えていなくてモチベーションが下がっているのかを考える必要があります。
どちらか片方だけ行えば万能ということではありませんので、その時々の状況に合わせて、2つの解釈を活用していきましょう。
どうにかしたいサボり癖…解釈ひとつで中途半端を直す方法 まとめ
- これだけ行っておけば万能というものがない
- 抽象的な解釈と具体的な解釈を上手く利用する
- 目の前のタスクは具体的な解釈がいい
- 結果が出るまでに時間がかかるものは抽象的な解釈がいい
- 2つの解釈を切り替えながら進める
- どちらに対してモチベーションが下がっているのか考える
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