人の話は聞かないし、自分勝手で曖昧な指示を出すし、人を道具のように支配しようとする…
そんな人が、あなたの周りにいませんか。
これらは、リーダーに向いていない人の特徴です。
そのような人に統括させてしまうと、うまく仕事が回らないどころか、その人に関わった人たちはストレスが増大してしまうことになります。
多くの場合、地位が上がると共感力が下がるので、偉そうな態度になることがあります。
それでも、的確な指示を出して、仕事が円滑に回れば良いのですが、「やってはいけない指示」を出していると、組織はバラバラになってしまうことでしょう。
そこで今回は、リーダーとは本来どういうもので、リーダーに向いていない人はどんな人なのかについて、お話ししていきます。
なぜリーダーは権力を持たされているのか
そもそも、なぜリーダーは大きな権力を持たされているのでしょうか。
それは、次のようなことができるからです。
- 皆ができない判断や行動ができる
- 何が問題なのかを明確化できる
- 問題を解決するための策を見出すことができる
- 解決策を実行するための手順を示すことができる
など
つまり、的確な指示を出すことができるからリーダーとして務まるのであり、リーダーだから自分勝手にコントロールして良いというものではないということです。
皆が困っていたり、混乱している時に、道を示して責任を取ってくれる。
これができないのであれば、リーダーをしてはいけないのです。
やってはいけない3つの指示
リーダーになった時に、これだけはやってはいけないという指示の出し方が3つあります。
①現実的に不可能な指示
言っていることはわかるけど、それは理想であって現実的には無理でしょ?というような指示のことです。
例えば、風邪が蔓延している時は1メートル以上子ども同士の距離を空けて学童を行いましょうと指示を出したとします。
でも、子どもなんて動き回るのが当たり前ですし、遊ぶときも会話する時も弁当を食べる時も、1メートル以上距離を空けることは不可能です。
理想はわかりますが、現実的には無理ですよね。
他にも色々ありますが、もし、理想を形にしたくて指示を出すのであれば、指示を出す側のリーダーも一緒になって仕事を行うか、先に手本を見せてから指示するべき。
リーダーに向いていない人は、現実的に可能か不可能かを考えないまま、理想を語って人にやらせようとします。
②曖昧な指示
具体的に何をやればいいのかが分からない指示のことです。
働き方改革だからといって、有給休暇を消化するよう勧めたり、仕事を効率化するよう指示を出したりしますよね。
でも、それを具体的にどうやってやれば良いのでしょうか。
有給休暇を取ろうとしても、タスクが残っていたら、残業するか休日出勤することになります。
休暇を取るために残業するなんて、本末転倒ですよね。
それに、仕事を効率化しようとしたとき、組織の環境が整っていなければ、効率化なんてしようがありません。
個人での効率化は、やらないよりかはやった方がはるかに良いですが、組織全体から見ると微々たるものなのです。
大きな話をしてしまいましたが、曖昧な指示は、結構みんなやってしまっています。
目標を達成するために、具体的にどのような手順で行えばいいのか示せない人は、リーダーに向いていない人です。
③裁量権がない指示
裁量権とは、自分の意思決定のこと、つまり、ある程度の自由が与えられていることです。
事細かく指示を出されると、まるで道具のように支配されている感覚になり、一気にやる気が削がれます。
具体的ではない指示はよくありませんが、全く自由が利かない指示もアウトです。
目的や方向性を示し、やり方は部下に任せることも、時には大切です。
相手を信じて放任できない人は、リーダーに向いていない人と言えるでしょう。
理想のリーダー像とは?
では、リーダーとしてあるべき理想像とは、どういうものなのでしょうか。
基本的には、『やってはいけない3つの指示』の逆を行えばOKです。
ただ、それだと分かりづらいので、もう少し踏み込んで説明していきます。
話をまとめる力がある
自分勝手なことばかりやる人は、リーダーに向いていない人の特徴です。
ということは、皆の意見をしっかりと取り入れられる人がリーダーに向いているということになります。
このことは、以前『コミュ障でも実践可能!内向的な人が会話を上達させる秘訣』でもお話ししました。
外向的で自分勝手に進めていくリーダーよりも、内向的で人の話をまとめるリーダーの方が人気が高く、仕事の質も良かったという話です。
自分の意見や意志をしっかりと持ちつつも、皆の意見を聞いて、チーム全体が良くなるためにはどうすれば良いかを考えられる人が、リーダーを務めると良いでしょう。
問題を明確化できる
多くの場合、仕事が上手くいっていない原因は何か、行き詰っている課題は何か、チームに足りないものは何か、に気づいていないことがあります。
そのような問題が分からなければ、その後の仕事もスムーズに行うことができないので、現状の問題を明確化することはとても大切です。
判断が的確である
問題を明確化できても、その解決策や解決するための具体的な方法を見出すことができなければ、意味がありません。
リーダーには、迅速に判断して的確な指示を出すことが求められます。
経験を活かすことができる
経験豊富なリーダーのことを、オピニオンリーダーと言います。
ただ単に経験が豊富なだけでなく、今までの経験を活かして新しいアイディアを出したり、問題解決のための手段を示したりすることが大切です。
放任することができる
放任とは、ある程度の環境やヒントを与えて、あとは相手に任せることをいいます。
相手の裁量権を無くして支配してしまうと、相手はやる気を失くして仕事が思うように進まなくなります。
また逆に、曖昧な指示を出して放置してしまうと、それはそれで、相手はどうしたら良いかが分からないので、チームが崩壊してしまうこともあるのです。
なのでリーダーには、的確な判断で相手に指示を出しつつ、あとのことは相手を信じて任せることが極めて重要なのです。
まとめ
「俺は役職が上がったから偉いんだ、リーダーになったから偉いんだ。」
と、多くの人は勘違いをしてしまっています。
リーダーというものは、本来は逆です。
問題を明確に指摘して解決策を示すことができるから、リーダーとして任されるものなのです。
とはいえ、今の日本の企業文化では、どうしても年功序列が先行してしまっています。
それは仕方ないとして、もしあなたがリーダーになったのであれば、『やってはいけない3つの指示』だけは、やらないように守りましょう。
そして、理想のリーダー像に近づくために、今回お伝えした方法を実践してみてください。
リーダーに向いていない人の特徴!この人に仕事は任せるな まとめ
- 的確な指示を出すことができるから
- リーダーだから自分勝手にコントロールして良いというものではない
- 現実的に不可能な指示
- 曖昧な指示
- 裁量権がない指示
- 話をまとめる力がある
- 問題を明確化できる
- 判断が的確である
- 経験を活かすことができる
- 放任することができる
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