会話をしていて、ユーモアなことを言う人は、なんだか魅力的に感じますよね。
面白いし、楽しいし、一緒にいたいと皆から思われます。
しかも、笑うとセロトニンが分泌されて幸福感が増すんです。
一方、会話にユーモアがない人といると、どう感じるでしょうか。
仕事以外のことは話さない、話し方がぶっきらぼう、反応が薄い…
このような人に対しては、冷淡な印象を受けますし、一緒にいて疲れますよね。
話す時に、無理して笑いを取ろうとする必要はありませんが、会話に多少ユーモアを取り入れると、場が和んで上手くいきやすくなります。
楽しい人、面白い人と思われて、会話の主導権を握れることもユーモアの強みです。
さらに笑いには、心身ともに健康にするというメリットもあります。
そこで今回は、会話にユーモアを取り入れることのメリットを中心にお伝えします。
会話にユーモアがないと…
真面目過ぎるコメントは面白くないですし、なんせ共感が得られません。
多少キャラを出して捨て身で話した方が良いんですよね。
会話にユーモアがない真面目な人のコメントと、ユーモアがある人のコメントでは、同じ内容のことを話しても、ユーモアがある人の方が説得力があります。
ふざけて話すと良いといっているのではなく、真面目に話すことも大事なのですが、真面目過ぎる会話は、信憑性に欠けてしまうんですよね。
笑いを取るというと難しく聞こえてしまいますので、クリエイティブに話すと人の心を惹きつけることができるでしょう。
笑いがもたらす6つのメリット
①ストレス解消効果が高い
笑うとセロトニンが分泌されるということもあり、会話にユーモアを取り入れるとストレスを感じにくくなります。
そしてストレスを感じにくいということは、ストレスで悩むことが少なくなるのです。
アメリカのロマリンダ大学で行われた研究に、面白い動画や笑いの動画を見るとストレスホルモンであるコルチゾールが激減したというものがあります。
20人の高齢者(男性11人、女性9人)を対象に、20分間ユーモラスな動画を見てもらった。
その結果、コルチゾールが減少し、しかも学習能力が最大で38.5%上昇するなど、短期記憶が向上した。
別の研究では、ユーモラスを体験し終わった後も、約45分間はマッサージを受けているのと同じくらいのリラックス状態が得られるということも分かっています。
②笑うと代謝が向上する
アメリカのヴァンダービルト大学が2007年に行った実験では、コメディの動画を見ると心拍数が上昇し、カロリーが消費されて代謝が向上することが分かっています。
45人の18歳~34歳の男女を対象に、コメディ動画を10分視聴してもらい、その後何の面白みもない動画を5分視聴してもらうということを4サイクル行った。(合計60分の動画)
その結果、コメディの動画を見ている時は、そうではない動画に比べ、心拍数が1分間に約2.1拍多くなり、0.19キロカロリーほど多く消費された。
1日当たり10~15分間笑うことで、エネルギー消費が2~10キロカロリー増えることが分かった。
1分につき0.19キロカロリーの消費がどれくらいなのかわかりにくいですが、パーセントで示すと約16%のカロリー消費が多いことになります。
約10分笑うことは、約5分間散歩するのと同じくらいのエネルギー消費量なのです。
別の研究では、20秒間笑い続けることは、約3分間全力で有酸素運動をすることと同じエネルギー消費であるということも結論付けています。
つまり、楽しいことや笑いを求めている人は、太りにくい体質といえるでしょう。
③心臓の健康に良い
アメリカのメリーランド大学が2009年に発表した論文では、心臓病にかかったことがある人は、正常者に比べて笑いが少なかったと結論付けています。
300人の被験者を対象に、笑いと心臓疾患の関係を調べた。
その結果、心臓病にかかったことがある人は、かかったことがない人に比べて40%も日常生活で笑いが少なかった。
笑うと22%ほど血流が良くなるので、それが心臓に良いのではと予想される。
血流が良くなることが心臓にとっても良いということは、まだ仮説の段階ですが、笑うことで心臓を鍛えられることは、間違いなさそうですね。
④創造性が高まる
笑うと脳内のセロトニンの量が増えて学習能力がアップするので、新しいアイディアや誰も思いつかないような解決策が浮かぶようになります。
1987年の古典的な実験によると、コメディ映画を見た参加者は、そうじゃない参加者に比べ、62%も問題解決能力が向上したという結果を出しています。
創造性が高まると、色々なアイディアが出て問題解決ができるようになります。
たいていの場合、ほとんどの人が経験したことがないことが問題として発生するので、突破するためには自分の頭で考えるしかないんですよね。
困ったことが起きた時こそ、コメディなどの面白い動画を見てリラックスすることが大切といえるでしょう。
⑤学習能力が上がる
これは、先ほどからもちらほら話していることですが、笑うと短期記憶(ワーキングメモリ)が向上して学習能力が上がります。
笑えるようなたとえ話やストリーを想像しながら学習することで、記憶の定着率が高まるという論文も発表されているほど。
例えば、元素の周期律表や英単語などを覚える時に、ダジャレを交えると頭に残りやすくなるのです。
⑥お金を稼ぐ力が身に付く
最後6つ目は、なんだか怪しげな話になってしまいましたが、会話がユーモアな人の方が業績が良くなる傾向にあるようです。
とある研究によると、業績の良い経営者で尊敬されている人は、そうじゃない経営者に比べて逆が2倍ほど多かったことが分かっています。
また、会話がユーモアな経営者は、笑いを取り入れることでストレス耐性が強くなるのです。
ギャグを飛ばすことで自分のメンタルが強くなり、レジリエンス(不利な状況に対応する力)を突破することができる。
この、自己高揚的ユーモアを持つためには、何気ない日常に面白いポイントを見出したり、嫌な作業をゲームっぽくしたり、自分の生活などをネタにして笑いに変えるというようなことをすると良いでしょう。
つまり、日ごろから何か面白いことはないかな、笑いに変えられることはないかなと、探すことが稼ぐ力に変わるということですよね。
無理して笑わせようとしてはいけない
ボケるよりもツッコミを
無理にボケて人を笑わせようとすると、滑って場が冷えてしまうことがあるので、ボケるよりも突っ込めることはないかを探すと良いです。
私もそうなのですが、普段の会話にユーモアがない人は、たぶんボケることが苦手です。
ボケたとしても、9割方滑ってしまうんですよね。
そのため、ボケることが苦手という場合は、突っ込むことを考えた方が良いです。
突っ込むことの良い点は、自分自身が楽しめることです。
普段の何気ない風景でも、ツッコミどころがないか探していると、変わった一面を見つけることができるんですよね。
そのように、ツッコミを考えると創造性が高まって面白味のある人柄が出来上がるのです。
フォローできるボケをする
どうしてもボケたいという場合は、滑ったとしてもフォロー可能なボケをすることです。
ノリツッコミというやつですよね。
また、相手から突っ込んでもらいやすいボケをすることも大事です。
ふざけすぎたボケは、返って信頼性を損ねることになるので、自分でフォロー可能なボケをすると良いでしょう。
まとめ
「会話にはユーモアを持たせよう!」などと言うと、プレッシャーに感じてしまいますが、普段の生活で面白いことはないか探すことが大切です。
2006年に発表されたとある論文では、実際に笑わなくても面白そうなことを期待するだけで、コルチゾール(ストレスホルモン)が49%減少したということも発表されています。
研究によって、効果の数値はバラバラですが、笑いが様々なメリットをもたらすことは間違いありませんよね。
気分が低迷している時などは、なかなか笑えないですし、まして会話にユーモアを取り入れることなんてできませんが、そういう時だからこそ、面白い動画を見ることも大事です。
メンタルを強化するチャンスだからです。
会話にいきなりユーモアを持たせることが無理という場合は、普段の生活で面白そうなことはないか、探すことから始めてみてはいかがでしょうか。
そして、それに突っ込んでみる、ということをすると良いですよね。
信頼されて尊敬されやすくなるためにも、会話に多少のユーモアを取り入れることを心がけましょう。
会話にユーモアって必要なの?笑いがもたらす6つのメリット まとめ
- 面白くないし共感が得られない
- 説得力に欠ける
- 人を惹きつけることが難しい
- ストレス解消効果が高い
- 笑うと代謝が向上する
- 心臓の健康に良い
- 創造性が高まる
- 学習能力が上がる
- お金を稼ぐ力が身に付く
- ボケことよりもツッコミを重視する
- ボケる場合はフォローできるボケをする
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